3年後に「東京-愛知の新道路」全線開通!? あと25kmでぜんぶ繋がる… 新東名の「最後の未完成区間」いつ実現?

どこが難所? あまり良く知らない「高松トンネル」とは

 未開通区間の中でも神奈川県松田町と同山北町を結ぶ「高松トンネル」は、脆弱な土層状況に加え、山の斜面から地表に湧き出す湧水が大量に発生するなどの事情によって、工事が特になかなか進まない状況にあります。

 この高松トンネルの建設工事の進捗状況について、担当者は次のように話しています。

「高松トンネルでは、脆弱な地山の出現や断層破砕帯におけるトンネル掘削面の崩落などにより工事が難航しているところです。

 現在は約2900mのトンネルのうち、およそ半分の距離まで掘削が進んでいます。

 追加調査で把握した地質や断層破砕帯に対し、トンネルや地質の専門家の助言を踏まえた対策工を実施することで、確実に掘削を進めています。

 なお、着実な進捗を図るためトンネルの西側でも掘削の準備をおこなっております」

高松トンネルの地質(画像:NEXCO中日本)
高松トンネルの地質(画像:NEXCO中日本)

 実際に、トンネルの西側では工事用の道路などを設置する工事が進められています。

 このように地盤の事情などから慎重な工事が求められるため、開通までには多くの時間を要することが想定されます。

※ ※ ※

 現在のところ、新東名高速道路の全線開通は2027年度の予定です。

 NEXCO中日本の担当者によると、全線開通によって周辺地域における観光交流人口の増加や企業活動の活性化、アクセス性向上による救急医療サービスの進展などの効果も期待されており、今後の工事の進捗状況が注目されます。

【画像】「えっ…!」これが新東名の「繋がる場所」です。画像を見る!(20枚)

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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