昭和の「ドライブイン」なぜ人気復活!? 黄金期を知らぬ「若い世代」も惹きつける理由とは
素朴で温かみのある「定番メニュー」に共感する声も
また昭和のドライブインが再注目される理由として、もうひとつの視点があると遠藤氏は話します。
「現代では、グルメサイトやSNSの普及とともに、“映える(バエる)”ことが重要視されるようになりました。
このように『新しいもの・おもしろいものを常に生み出さないとならない』という先鋭化した動きは、年々強くなっているように感じます。
そんな風潮に違和感を覚える人は少なくないからこそ、昭和のままの姿で提供される素朴で温かみを感じるカツ丼や定食、定番の麺類などに改めて着目しているのではないでしょうか」
グルメ評価サイトで昭和のドライブインのクチコミを見ると「子どもの頃、海水浴の行き帰りに立ち寄った海の家を思い出す」「結局、こういうなんでもない昔ながらの醤油ラーメンが美味いんだよね」などのコメントも見られます。
若い世代のみならず、いわゆる団塊ジュニア世代と呼ばれる40代後半から50代以上の世代が、幼少期を思い出して懐かしんでいる様子がわかります。
世代を超えた様々な共感の広がりによって、昭和のドライブインを評価する流れが再び形成しつつあるようです。
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ドライブイン やまびこの店主によると、お店の開業は「50年以上前かしらね」とのこと。
国道と並行する中央自動車道が開通したのは、開店後しばらく経過した1976年(韮崎IC-小淵沢IC間)で、こちらでもその影響は少なくなかったようです。
最盛期はパートを4人以上雇っていたほど盛況だったといいますが、「最近は私ひとりでも十分なの」と話す店主。
「ひとりしかないいないから、週末はお待たせしちゃうこともあるけど、皆さん『待ってるから大丈夫』と優しく声かけてくれて助かってます」とのことでした。
訪問した3月上旬の平日昼下がりには、来店した地元の常連客が慣れた様子で次々に定食をオーダーした後、備えられた漫画などを眺めながら、昼休みの時間をのんびりと過ごしていました。
自分もドライブイン派ですね。30年前に比べると確かに激減と言って良いレベルで減っていますが、長距離ドライバーに人気のドライブインは根強く残ってます。北東北では主に県境付近に多く残っています。
トラックドライバーに人気の秘訣はライスだけでも普通の茶碗の3~4倍とか、定食に含まれる品数(小皿や小鉢)が多い。定食の種類が多いということもありますが、全国チェーン店との大きな違いとしては「普通の定食メニュー」が食いたいということに尽きるのではないかと。いまは無いですからね。昔ながらの普通の定食ってものが。
体が資本のトラックドライバーにとっては、がっつり腹いっぱい食ってモリモリ働くというスタイルが合ってますので。
流石に24時間営業じゃないので主要幹線道路沿いにあまねく在るすき家には負けます。秋田から石川方面に行く時には重宝していますが、日中は可能な限り古びたドライブインを見つければ飛び込みますね。