昭和の「ドライブイン」なぜ人気復活!? 黄金期を知らぬ「若い世代」も惹きつける理由とは
昭和の面影を残す、街道沿いの懐かしい「ドライブイン」が再び支持されています。その理由について探ります。
若い世代から団塊ジュニア世代まで幅広く再注目される「ドライブイン」の魅力とは
いま、街道沿いの「ドライブイン」が再び密かな人気を集めています。
昭和の面影を残す懐かしいスポットが再び支持される理由について、改めて検証してみました。
昭和・高度成長期の頃は、全国の観光地や主要街道沿いに点在していたドライブイン。
規模は様々でしたが、大きなところでは昼間は観光バスや一般ドライバーが休憩やお土産物を買うために立ち寄り、夜間は長距離トラックドライバーの憩いの場として賑わうなど、24時間にわたって人々が行き交う場所でした。
ところが昭和末期から平成初期にかけ、高速道路網が全国的に整備されたことで一般道の通行が激減。
さらに旅行のスタイルも団体から個人に移行し、同時に個人旅行で海外への渡航が増えたことなどもあって、国内の観光需要を支えてきたドライブインの閉業が相次ぎました。
地元の来店客などを中心に存続してきた中・小規模のドライブインも往時の盛況とはいかず、結果として昭和の風情のまま営業を続けているケースが多いようです。
そんななかで“昭和のドライブイン”を再評価する声が密かに高まっています。
山梨県北杜市の国道20号沿いで営業を続ける「ドライブイン やまびこ」の店主は、次のように話します。
「最近、若いお客さんが増えました。インターネットで見て来たんだと話してくれます。
皆さん『懐かしい』とおっしゃってもらえるんです」
若い来店客にとって、昭和のドライブインのどういったところに懐かしさを覚えるのでしょうか。
例えばInstagramなどのSNSでは、全国のドライブインの料理や店内の様子などを紹介した画像が多くアップされており、「エモい」と高評価を集めています。
またグルメ評価サイトでも、ドライブインは一定の評価を集めていました。
Z世代と思われる若いユーザーの投稿では「おばあちゃんちに来てるみたい」「来たことないのになぜか懐かしい」と、レトロなお店の雰囲気に対して新鮮な印象があるようです。
1970年代から80年代にかけての昭和文化を研究する自動車ライター・イラストレーターの遠藤イヅル氏は、次のように分析します。
「昭和の時代につくられた家屋、家電、皿、玩具、クルマ、広告などはみな、デジタルで描かれる現代では生まれない、人の手で描かれたことが伝わるデザインやタッチ、アナログ感にあふれていました。
Z世代にとってはこれが“憧れ”や“新鮮”なものとして受け止められるのでしょう。
リアルに体験した時代ではないものの、映画やTVドラマ、小説、古い街の風景、田舎のおばあちゃんの家などから垣間見られるこうした“昭和”の空気感に、ノスタルジーや懐かしさを感じているのかもしれません」
自分もドライブイン派ですね。30年前に比べると確かに激減と言って良いレベルで減っていますが、長距離ドライバーに人気のドライブインは根強く残ってます。北東北では主に県境付近に多く残っています。
トラックドライバーに人気の秘訣はライスだけでも普通の茶碗の3~4倍とか、定食に含まれる品数(小皿や小鉢)が多い。定食の種類が多いということもありますが、全国チェーン店との大きな違いとしては「普通の定食メニュー」が食いたいということに尽きるのではないかと。いまは無いですからね。昔ながらの普通の定食ってものが。
体が資本のトラックドライバーにとっては、がっつり腹いっぱい食ってモリモリ働くというスタイルが合ってますので。
流石に24時間営業じゃないので主要幹線道路沿いにあまねく在るすき家には負けます。秋田から石川方面に行く時には重宝していますが、日中は可能な限り古びたドライブインを見つければ飛び込みますね。