クルマの「窓ガラス内側」水道水で拭くと余計に曇る!? なぜキレイにならない? カンタンにできる“正しい掃除方法”とは
窓に付着した油汚れはどう落とす?
クルマの内窓は不純物を含まない精製水で拭き上げるのがお勧めですが、皮脂やお菓子をつまんだ手でガラスを触ったときの汚れは精製水だけではなかなか落ちないこともあります。その場合は、消毒用エタノールを使用すると良いでしょう。
エタノールの主成分はアルコールですから、油性の汚れを分解・洗浄するのには最適。しかも速乾性なので、再度拭き上げる必要もありません。
その一方で、消毒用エタノールは染色してあるシートカバーやレザーシート、特に合皮などにこぼすと変色してしまう可能性も否定できません。
「消毒用エタノールは入手しやすいですし、油性の汚れ落としには有効です。
ただ、洗浄力が強く、クルマの内装に使われている樹脂やゴム製品などの必要な油分まで取ってしまう恐れもあります。
部分的な仕様に留めておき、別のガーゼなどで液ダレを拭き取りながら注意して使用してください」(洗車専門店スタッフ D氏)
では、100円ショップなどで販売されている「電解水」は内窓掃除に適しているのでしょうか。
「電解層で電気分解したアルカリ性電解水などは、油性の汚れなどを取り除く効果が期待できます。
ただし、こちらも若干のナトリウムを使用しているので、ひどい汚れを電解水で除去し、最後に精製水で拭き上げましょう」(洗車専門店スタッフ D氏)
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ウインドウコーティングは、あくまで窓ガラスの外側のみに使用するのが良いとD氏はいいます。
ウインドウコーティングの皮膜は雨などの水分には効果的ですが、内側の水蒸気によって発生する曇りはそもそも汚れが原因です。
汚れを含んだままコーティングされてしまうと、精製水でも取れなくなってしまう可能性もあり、窓の内側には何もつけずに、こまめに不純物を取り除くのがベストな清掃方法なのです。
手指の消毒用アルコールには保湿剤としてのワセリンやグリセリンが入っているものもあるので成分表をよく読まないと。燃料用アルコール(工業用:メチルアルコール)の方がまだ不純物は少ないかも。
ガラスマジックリンも洗浄作用が強すぎてゴムや被膜を痛める説はあるけど、3倍希釈でも十分な汚れの除去は可能で拭き筋や跡が残らず、表面に残留している洗剤成分(界面活性剤)が曇りの原因の微細な水滴を散らしてくれるので曇り止めとしても優秀です。
また、内側の油膜取り・曇り止めだけでは不十分で、路面には油分を含んだ水が飛沫として車体に付着すること。冬は冬用のウインドウウォッシャー液を使わないと凍結して詰まるので外気温の下がり具合に応じて、原液か2~3倍希釈でも大丈夫かを考慮しないと。
特に冬は雪に泥が混じって走行中は前の車が巻き上げる飛沫が泥水なことも多く、運転時間が長いとあっという間にウインドウウォッシャータンクが空になるので車には予備を常備しないとウォッシャー液がない状態でワイパーを動かすとフロントガラスに着いた泥が研磨剤になって傷が付きます。