JMS2023会場で注目を集めた「プレリュード」はどんなクルマになる!?

　2023年10月25日から11月5日まで東京・有明で開催された第一回「ジャパンモビリティショー2023（JMS2023）」でサプライズ披露された、ホンダのスペシャリティクーペ「プレリュード」の名を冠したコンセプトモデル。
　
　詳細なスペックなどは発表されませんでしたが、ハイブリッドシステムを搭載する4座クーペで、数年以内に発売を予定しているといいます。実際に販売されるとすれば、どのようなモデルになるのでしょうか。

　まずボディサイズですが、JMS2023会場で詳細な数値は発表されなかったものの、実車から判断すると現行型「シビック」にほど近いボディサイズとなっているように見えました。

　さらにワイド感あふれる形状であることから、スポーツモデル「シビック タイプR」に近しいものとなっている可能性が高そうです。

　ちなみにシビックのボディサイズは、全長4550mm×全幅1800mm×全高1415mm、ホイールベース2735mm。

　一方シビック タイプRのボディサイズは、全長4595mm×全幅1890mm×全高1405mm、ホイールベース2735mmです。

　そのため新型プレリュードは、ある意味「シビッククーペ」的な存在になると言えるかもしれません。

　日本では久しくラインナップされていないシビッククーペではありますが、北米市場では先代モデルまでクーペがラインナップされており、一定の人気を博していました。

　ただ現行型になってからはグローバル市場でもハッチバックとセダンの2種類のみとなっており、プレリュードが登場することでその穴を埋めるという意味もあるかもしれません。

　そう考えると海外向けのモデルとも思ってしまいますが、初披露の場を日本に選んだということは、日本向けにリリースするつもりがあるということの表れとも言えます。

　久しく存在しなかった国内スペシャリティクーペ市場を再び盛り上げる存在になってくれることを期待したいところです。

　そして数年以内に登場する、ということを考えると、オールニューのパワートレインが搭載されるというよりは、すでにシビックにも搭載されて実績のある2リッター「e：HEV」（ハイブリッド）モデルが搭載される可能性が濃厚と言えるでしょう。

　シビック e：HEVは変速機こそないものの、疑似的に変速を表現するエンジン制御をしているなど、ハイブリッドでありながら走る歓びを享受することができるモデルとして高い評価を集めています。

　歴代プレリュードは、スポーツスペシャリティでありながらデートカーとしても人気を博しました。

　その名を継ぐニューモデルの心臓部にも、e：HEVはマッチすることは間違いありません。

　ただJMS2023に展示されていたプレリュード コンセプトは、カーボン柄のエアロパーツやドアミラー、ルーフなどを備え、20インチのホイールとブレンボ社製のブレーキを備えていました。

　もっとスポーティに振った「タイプS」的な仕様が存在する可能性もありそうです。

　デートカーとして人気を博したプレリュードではありますが、過去には220PSを絞り出すVTECエンジン搭載グレードが存在し、N1耐久に参戦していた過去を持つスポーツモデルという側面も持っているため、ホットなグレードがラインナップされても不思議ではありません。

　シビックのプラットフォームが使用されているとなると、すでにシビックに搭載されている1.5リッターターボエンジン＋6速MTや、タイプRの2リッターターボなどの搭載も期待したくなるところです。

　しかし現在電動化を推し進めるホンダだけに、どこまで純ガソリンエンジンをラインナップするかは不透明と言わざるを得ません。

　もしかすると日本国外仕様には、ホットなエンジンを搭載する仕様が存在する……ということになってしまうと、日本のユーザーとしては悲しいところではありますが、まずは実際に販売されることを期待して待ちたいところですね。