イギリス発のハイグリップタイヤ ダヴァンティ「プロトゥーラ レース」の真価はいかに!? ジムカーナ場で検証!

イギリス発のタイヤブランドである「ダヴァンティタイヤ(DAVANTI Tyres)」から発売されているスポーツラジアルタイヤ「PROTOURA RACE(以下、プロトゥーラレース)」を実際に装着し、ジムカーナ場でその実力を味わってきました。

ストリートからサーキットまで対応するマルチタスクなスポーツタイヤ

「ダヴァンティタイヤ」の「プロトゥーラレース」を装着レビュー!
装着したのはマツダ「ロードスター」(NB型1.6リッターモデル)

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 イギリスに拠点を持つタイヤブランドである「ダヴァンティタイヤ(DAVANTI Tyres)」からリリースされた、ストリートからサーキット走行まで対応するというスポーツラジアルタイヤ「PROTOURA RACE(以下、プロトゥーラレース)」は、そのリーズナブルな価格とやる気を感じさせる見た目で話題となっているタイヤです。

 すでにネット上には実際に使用してみた感想も多く出回っていますが、今回自らその実力を確かめるべく、愛車のマツダ「ロードスター」(NB型1.6リッターモデル)に装着してみることにしました。

 改めてタイヤを紹介すると、プロトゥ-ラレースは、優れたブレーキング力とパワフルな加速力を実現するハイグリップなニューコンパウンドを採用。

太めのセンターブロックとV字の横溝トレッドパターンが勇ましさを感じる

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 さらに、ウエット路面では優れたコントロールを発揮する方向性パターンを取り入れており、ストリートからサーキットまで対応の本格派スポーツタイヤとのことです。

 確かにトレッドパターンは明らかにスポーツタイヤのそれですし、トレッドウェアも200と銘打たれているため、ドライグリップ性能にも期待が持てます。

 また今回ロードスターに装着した195/50R15というサイズは、1本の価格が7720円(送料税込み/2023年11月現在)と非常にリーズナブルなのも魅力のひとつ。

 これなら練習で走り込んでもおサイフへの影響は少なくて済みそうです。

乗り心地は?ノイズは?一般道でのフィーリングをチェック

いかにもスポーツタイヤらしいロードノイズはするが、マフラー交換をしているクルマなら気にならないだろう
装着した195/50R15サイズは、1本の価格が送料税込みで7720円!(2023年11月現在)

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 まずは一般道の走行でタイヤのフィーリングをチェックしてみましょう。

 走り出してみると、スポーツタイヤらしいトレッドパターンの影響もあって、ややパターンノイズは発生しますが、排気音の主張が大きめなスポーツカーに乗っているのであれば、そこまで気にならないレベルです。

 乗り味は硬さやハネを感じさせるようなこともなく、直進安定性も常識的なレベルなので、これならサーキットまでの往復もヘンに気を遣うことはないでしょう。

グリップは?コントロール性は?実際にジムカーナ場で走行してみると…

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 今回お邪魔したのは埼玉にあるロードスター中古車専門店の「ガレージ123」さんが主催する広場練習会というもので、筑波サーキットのジムカーナ場を利用してクルマのコントロールを学ぶというもの。比較的低いスピード域でスライドコントロールなどを試すことができるので、低リスクでドライビングスキルを磨くことが可能となっています。

ロードスター中古車専門店の「ガレージ123」主催の「広場練習会」に参加
サイドウォールのヨレも少なく、ステアリングフィールも上々

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 では早速走行スタート。まずは前後2キロのエア圧で走ってみると、トレッドウェア200という数値からイメージするようなねっとりとしたハイグリップ感こそないものの、スライドさせようとするとスムーズにリアが流れ、クセのないフィーリングとなっていました。

 また、前後のグリップ差もなく、スポーツタイヤらしい大きめのブロックを有したタイヤパターンもあってか、ステアリングを切り増していっても変にヨレを感じることもなく、非常に素直な操縦性を見せてくれます。

 ただ、ある程度リアが流れるとタイヤがたわんで接地面積が増えるのか、グリップが復活するような印象があったため(グリップ走行であればありがたいのですが)、リアの空気圧だけ3.5キロまで張って再びコースイン。

空気圧を変更してからコースイン!
走行後のトレッド面はブロックの飛びもなく綺麗な状態だった

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 すると自然な流れ出しのフィーリングはそのままに、そこからグリップレベルが変化するようなこともなく、非常にコントローラブルにクルマを操ることができるようになったのです。

 エアを張ったことでトレッドパターンのシャープな部分に削れや剥離などが発生することも危惧していましたが、プロトゥーラレースは全くへこたれることなく安定した走行を続けることができたのもうれしいポイントでした。

 ある程度タイヤに熱が入ってくると、冷えた状態よりはグリップ感がアップするものの、そこから極端にフィーリングが悪化することもなく、終始変化の少ない安定したタイヤというのが純粋な評価と言えるでしょう。

グリップはそれほど高くないが 抜群のコントロール性能を発揮した

プロトゥーラレースは状況の変化に左右されない安定したグリップ性能を持っている

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 ただ国産のハイグリップスポーツタイヤなどと比較してしまうと、グリップレベルはやや劣るというのが正直な感想で、ベストタイムを狙ったストイックな走りをしているユーザーには不向きかもしれません。

 逆に、ロードスターのような比較的ローパワーなクルマなどでコントロールを学んだり、サーキット走行の基本を学ぶために走り込んだりしたい人にはピッタリのバランスを持ったタイヤというのが筆者の感想で、現地では別のドライバーにも何人か乗ってもらいましたが、コントロールしやすく、練習用にはピッタリという意見は共通したものとなっていたこともお伝えしておきます。

コントロール性が高いので、サーキットやジムカーナ場の練習にピッタリなタイヤだ

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 会場には散水車で路面をぬらしてスライドしやすくした場所もあったのでそちらも走行してみましたが、ウエット路面でもフロントの入りは決して悪くなく、コントロールのしやすさはドライ路面での印象と大きく変わることはなかったため、一般道のウエット路面でもそこまで神経質にならずにドライブが楽しめそうな印象でした。

筆者の小鮒康一

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 トレッドウェア200とはなっているものの、半日走り回った後でもそこまで極端に摩耗した感もなかったので、ロードスターのように4本分のタイヤホイールを積載するのがなかなか難しい車種などで、自宅からサーキット、そして再び家に帰るまでを1種類のタイヤでこなすようなシチュエーションでも安心して使用することができるのもメリットですね。

 格安タイヤはコスパはいいけれど、デザインがイマイチ……と感じることも多いのですが、プロトゥーラレースに関してはスポーティなトレッドパターンはもちろん、サイドウォールのデザイン性も高いので、ドレスアップ寄りのスポーティカーユーザーにもオススメできる点も魅力です。

【画像】ダヴァンティ プロトゥーラレースの走りを見る!(45枚)

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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