レジ袋「有料化」が軽の内装を「変化」させた? スズキ新型「軽スーパーハイトワゴン」コンセプト世界初公開! 新型スペーシア登場はいつ!?
異なる要望に対応したことで副次的に誕生した「後席オットマン」
まず現行型に対するユーザーの反応はどのようなものなのでしょうか。スズキでデザインを担当する佐藤 優花さんは、次のように話します。
「(スーツケースをモチーフにした)現行型スペーシアのデザインは、ユーザーからも好評です。
今回の新型スペーシアコンセプトでは、これをさらに大容量の“コンテナ”をモチーフに変え、より使いやすく、よりガンガン使えるタフで丈夫なもののイメージを目指しました」
現行スペーシアは、当初のメインだったファミリー層のみならず、独身層から子育て卒業世代まで拡大しているといいます。
こうした流れから、現行型にみられる「カドマル」のかわいらしさあるデザインから、より幅広い層からの支持を目指し、コンテナのプレスラインを強調することで、より大きく安心感あるスタイリングにつくり込んだと、佐藤さんは説明します。
そしてこうした変化の幅という意味では、内装の進化も見て欲しいと佐藤さんはアピールします。
「昨今ではコンビニなどでレジ袋が有料となり、購入したモノを手にしたままクルマに乗り込む機会も増えました。
しかし現行型では、助手席前にスーツケースをモチーフにしたフタ付きの収納が用意され、そのまま小物などをポンと置くのには少し不便でした。
そこで模型などで実証して検討を重ね、簡単にモノが置けたりできるような“ビッグオープントレイ”を新型スペーシアコンセプトでは用意しました」
また新型スペーシアコンセプトは、後席の座面に新機能として「マルチユースフラップ」を初採用し、これが「オットマンとして使える」と、早くもSNSなどで話題を呼んでいます。
佐藤さんは、マルチユースフラップ開発の経緯について次のように説明します。
「スーパーなどで買い物したものを床に置きたくない、しかし後席座面に置くと滑り落ちてしまったりする、という要望をかなえるため、座面先端の“ストッパー”として開発したのがきっかけです。
これをアレンジし下げてみたら“オットマン”にもなった、というのが本当のところです。
さらにフラップを太ももの裏にあてることで座面を伸ばすことができ、大柄な男性でもより安定した姿勢でくつろげる効果も得ることができました」
※ ※ ※
2代目の現行型スペーシアデビューから、間もなく6年が経過します。
実は現行型も、2017年10月開催の第45回東京モーターショー2017でコンセプトカーとしてデビューし、その直後の12月に正式発売していました。
前出の佐藤さんに聞くと「そう遠くないうちに皆様へお届けできるはずです」と話します。
3代目スペーシアのフルモデルチェンジに向けて、現行型同様な流れを踏むのか、そして今回の発表には含まれていなかったSUVモデルの「スペーシアギア」がどう変わるのか、引き続き新型スペーシアコンセプトの動向から目が離せません。
先に買わせてもらいます。