スバルの「アイサイト」MT車に初搭載! ホントに“ぶつからない”!? 新型「BRZ」で試してみた!

長時間の運転に負担があるMTこそ運転支援システムが必要

 今回はもうひとつのメイン機能であるACCは体験していませんが、機能としてはシフトが2速から6速のいずれかで、かつ車速が30km/h以上のときにセットすることができ、ACC作動中はクラッチやシフトは自由に操作することができます。

 また、25km/h以下になると追従機能がキャンセルされ、ドライバー自らが操作をおこなうことになります。

「BRZ」のMT車に搭載された「アイサイト」
「BRZ」のMT車に搭載された「アイサイト」

 従来のBRZのMT車には、追従機能がない「クルーズコントロール」は搭載されていたのですが、これは設定したスピードで定速走行するものであり、前走車との車間を維持する制御はありませんでした。

 それが追従機能付きとなったことで車速の調整までしてくれて、ロングドライブでの安全性能と快適性能が格段に向上することは間違いないでしょう。

 MTアイサイトの開発者は次のようにいいます。

「他社のMT車で衝突被害軽減ブレーキが装着されているなか、スバルでも早期の実現を目指していたところ、C型から装着することができました。

 25km/h以下ではACCの制御が切れてしまい、MT車で一番大変ともいえるノロノロの渋滞時は使えないのですが、あくまでMT車を運転する楽しみと利便性を両立すると、この形が良いのかなというところです」

※ ※ ※

 ユーザーからはMT車へのアイサイト搭載を望む声が多く寄せられており、それが今回実現したことによって先行受注も好調のようです。

 スバルは、2030年に死亡交通をゼロにするという目標を掲げるとともに、長時間の運転に負担があるMTだからこそ、運転支援システムの必要性が高いといいます。

 また、2025年12月以降は継続生産車(国産車)も衝突被害軽減ブレーキの搭載が義務化されることもあり、BRZのMT車の販売を続けるうえで、MTアイサイトの開発が急務だったこともうかがえます。

 なお、BRZの兄弟車であるトヨタ「GR86」のMT車にもアイサイトが搭載されることになりました。

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