三菱「GTO」 打倒「GT-R」! バブルが生んだ三菱の「リーサル・ウェポン」(画像12枚)

1990年代、日産「スカイライン GT-R」に真っ向から挑んだ、三菱「GTO」。バブル時代の華やかな開発競争から生み出された、いまも語り継がれる1台は、どのような運命をたどったのでしょうか。

挑発的なキャッチコピーとともに、いざ発売

「スポーツは、ライバルがいるから、面白い。」と、「スカイライン GT-R」をライバル視した挑発的なキャッチコピーを掲げ大々的に発売されるも、しかし王者には歯が立たず……。それは販売面だけでなく、モータースポーツフィールドでも同様でした。

 開発者たちの志は、「GT-R」にも決して劣るものではなかったと思われますが、レース参戦を前提に開発された「GT-R」と、高級セダンの「ディアマンテ」とボディを共有するなどFFベースで高性能グランドツーリスモ(優れた走行性能だけでなく高い居住性も備えた長距離走行に適したクルマのこと)の色合いが強かった「GTO」では、そもそも器が違っていたのです。

 その後、「GTO」は戦闘力アップが図られ、よりスポーツ性を高めていきますが、元々の車重の重さが災いし、その評価は芳しくなかったようです。

 そして、強化された排ガス規制のため、販売台数が減少していたほかの国産スポーツカー同様、2001(平成13)年に生産を終了。宿敵「スカイライン GT-R」も、2002(平成14)年に生産終了。ここでひとつの時代が終わったことを物語っていました。

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