なぜホンダ「オデッセイ」復活? 「最上級ミニバン」一度消滅したはず… 2023年登場の理由とは
ホンダのミニバン「オデッセイ」が2023年冬に再販売されます。2021年末に一度は販売を終えたクルマが、なぜ再び投入されるのか、復活の理由について探ります。
一時は年10万台規模の販売を誇っていた「オデッセイ」
2021年末をもって販売を終了した、ホンダのミニバン「オデッセイ」が2023年冬に再販売となります。
歴史ある名門ブランドの復活はたいへん喜ばしいことですが、一度は販売を止めてしまったクルマを、なぜまた復活させるのでしょうか。
2021年末販売終了のわずか13か月前、2020年11月に大規模なマイナーチェンジをし、イメージ一新を図っていたオデッセイ。
まさに「ここからさらに巻き返すぞ」というタイミングでのまさかの販売終了に、オデッセイファンや、ミディアムクラスのミニバン「ステップワゴン」やコンパクトミニバン「フリード」などからの乗り換えを考えていた人は、戸惑ったことでしょう。
ホンダによると、オデッセイの2021年末での国内販売終了の理由は、ホンダの国内主力工場のひとつ、狭山工場(埼玉県狭山市)の閉鎖の影響とのこと。
狭山工場ではオデッセイ以外にも、国内向けの「アコード」や「シビック」「ステップワゴン」「レジェンド」などを製造していましたが、シビック(タイプR含む)やステップワゴンなどは寄居工場(埼玉県寄居町)に移し、残りはオデッセイのように生産終了となりました。
狭山工場閉鎖の理由については、施設の老朽化という側面もあるようですが、国内で自動車市場が縮小していることに加えて、トヨタ一強状態となっている影響も大きいはずです。
国内においてはフリードと軽自動車の「N-BOX」が健闘しているホンダですが、国内を縮小して、ホンダ4輪の世界販売台数の9割を支える海外市場に力を入れ売上を伸ばしたい、というのが真の目的と考えられます。
1994年にデビューしたオデッセイは、ミニバンの実用性を備えつつ、低く構えたスタイリングやスポーティな走りで人気上昇、一時期は年間販売台数10万台を超えていたほど、人気のあったモデルです。
1995年には初代モデルが12万台の販売を記録し、翌1996年にも11万台を販売。2代目が登場した2000年には再び10万台を売り上げ、3代目登場の翌年となる2004年にも9.7万台を記録するなど、フルモデルチェンジするたびに、10万台近い売り上げを連続してきました。
日産「エルグランド」やトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」といった強烈なライバルがいたなかでも、ホンダの上級ミニバンとして、国内の販売に貢献しつづけてきたモデルです。
現行型である5代目モデルは、2013年10月に登場しています。
2リッターガソリン+2モーターハイブリッド「e:HEV」と、2.4リッターガソリンエンジンを備えた7/8人乗りの3列シートミニバンで、FFもしくは4WD(2.4リッターのみ)の設定で登場しています。
登場翌年となる2014年の年間販売台数は3万2749台と、往年ほどの勢いはありません。
その後も改良を重ねながら販売を続けてきたオデッセイが再起を図るために挑んだのが、冒頭で触れた2020年11月実施のマイナーチェンジでの大胆なフェイスチェンジでした。
マイチェン後、オデッセイの販売は月販1000台から月販2000台規模に上昇しましたが、結果として廃止の判断が下されたということは、ホンダが期待したほど巻き返すことはできなかった、ということなのかもしれません。
新型オディセィが誕生しても国内製造じゃないよね?中国製がー、というわけじゃないけど4ホンダも日産同様、製造工場縮小してしまうから、結局は中国、東南アジア製に頼ることになる。
八千代産業を平気で切るようなホンダに国内販売は、これ以上望めませんよ