なぜナンバープレートの「地名」変なカタチ? 「山形」の「形」に違和感が! どうやってフォントは決まるのか
ナンバープレートの地域名に少し変わった字体を使っている都道府県があります。では、一体なぜそのような字体を採用しているのでしょうか
クルマのナンバープレート、よく見ると同じ文字でも微妙に違う?
クルマのナンバープレートには、ひらがなや数字などが印字されていますが、その中でも地域名に少し変わった字体を使っている都道府県があります。
では、一体なぜそのような字体を採用しているのでしょうか。
クルマのナンバープレートには文字や数字が印字されています。
「品川」や「いわき」など地名をあらわした部分は地域名と呼ばれ、基本的には自動車の使用の本拠地を管轄する運輸支局・自動車検査登録事務所をあらわします。
また地域名の右側にある「500」「480」などの数字は自動車の種別による分類番号であり、普通乗用自動車ならば3ナンバー、小型貨物自動車であれば4ナンバーなど、クルマの種別が確認できます。
ナンバープレートのひらがなに関しては、レンタカーなら「わ」か「れ」を、事業用なら「あいうえ」「かきくけこ」「を」のいずれかを使用するといった決まりがあります。
どれも同じように見えるナンバープレートですが、実は地域名の字体には、都道府県によって独特の字体が使われているケースがあります。
たとえば山形ナンバーの「形」の字は、右側部分が漢数字の三のような字体になっていたり、鳥取ナンバーの「取」の字は1画目が長くなっていたりと、一般的な字体と異なります。
では、一体なぜこのような字体を採用しているのでしょうか。
これに関して、国土交通省山形運輸支局と鳥取運輸支局、そしてナンバープレート関係の中央団体である一般社団法人全国自動車標板協議会の担当者にそれぞれお話をうかがいました。
山形運輸支局の担当者は、山形ナンバーの字体に関して次のように話しています。
「現在の字体になった詳細な経緯は明らかになっていません。
ナンバープレートの地域名の字体については、ゴシック体や明朝体といった標準の字体が指定されておらず、ナンバープレートを製造するメーカーで作成した型が元になっています。
ナンバープレートを作る際には、国土交通省や警察など複数の機関が視認性(見やすさ)を確認して問題がないものを使用しています」
また、鳥取運輸支局の担当者は鳥取ナンバーに関して次のように説明しています。
「国土交通省が公表している『ナンバープレートの現状について』という資料によると、自動車のナンバープレートは昭和26年(1951年)に初めて作られ、その当時は都道府県の頭文字1文字と数字を表示していました。
その後昭和39年(1964年)からフルネームの地域名に変わりましたが、鳥取県では昭和62年(1987年)からようやく「鳥取」の2文字になりました。
資料がないため現在の字体になった経緯は不明なのですが、ナンバープレートを製造するメーカーが採用した文字とみられます」
愛媛は見やすいとは思えない。