海に浮かぶ「謎の島」なんのため? 2本のタケノコみたい… よく見るけど知らない「風の塔」の正体
実は2本の塔が建っている! そして傾いている?
人工島には存在感がある2本の塔がありますが、これらの塔は特徴的な姿をしています。
単純な煙突型ではなく、竹筒を斜めに切ったようなフォルム。海ほたるからはこの切り口が三角形に見えているのです。
さらに、2本の塔は斜め12度にわずかに傾いて立っています。
この形状は、空気力学を巧みに利用した結果なのだいい、大きい塔と小さい塔の間にビル風のような風を起こし、島に吹く海風を利用しつつ最も効率よく換気ができるといいます。
また、海ほたる側からは見えませんが、塔の胴体は白と青のコントラストが美しいストライプ模様です。このようなデザインにも意味があります。
川崎側の海は貨物線といった大型船などの航路にあたります。そのため、行き来する大小の船舶や、さらに上空の飛行機からもはっきり視認できるようにしているのです。
こうした塔のデザインは、東京スカイツリーのデザインを監修した澄川喜一氏などによって設計者との協働で考えられたもので、機能面も含めて計算されつくしていると言えます。
一方で、風の塔はこのように道路にとって重要な施設であるため、関係者でも滅多に立ち入ることができないといいます。
当然ながら、一般の人にとっては立ち入り禁止のエリアです。
NEXCO東日本では定期的にアクアラインの見学ツアーを開催していますが、そこでも入ることはできません。
そのため、多くの人の目につきながらも、風の塔はあまり知られてない場所でもありました。
NEXCO担当者によると「2022年には風の塔のオンラインツアーを実施していましたが、現在は見学会などについての実施予定はありません」と話しています。
ちなみに、NEXCO東日本は2021年11月に施設見学ツアーの特別編として、初めて風の塔へ上陸するツアーを実施しました。
参加者の募集期間はわずか1週間でしたが、応募倍率が30倍を越える人気を呼んだといいます。
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風の塔は地域の大事な資産でもあることから、川崎区の魅力をアピールする「かわさき区の宝物」にも認定されています。
近くを通りかかった際にはどのような風の塔の役割について思い出してみるといいかもしれません。
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