「えっ…!」 なぜ「エンジンがかからない」? “謎現象”のよくある「原因と対処法」5選 “絶対に”押さえておきたいトラブル対応とは
積んでおきたい資材がある
●ガス欠、または燃料の劣化
エンジンがかからないときに、まず確認してほしいのがガソリン(燃料)の残量です。燃料計の針が最も低い位置にあり、給油マークが点灯していたらガス欠状態であるため、エンジンはかかりません。
単なるガス欠であれば、近くのガソリンスタンドに法令で定められたガソリン専用の携行缶と身分証明書を持参すれば、ガソリンを購入できます(対応してない店舗もあり事前確認が必要)。
しかし、ガス欠ではないのにエンジンがかかならい場合は厄介かもしれません。長期間放置されたガソリンは成分の変質により劣化していきます。古くなったガソリンは、臭いや粘度、色に変化が現れ、エンジンの故障などにも影響します。
保存環境にもよるためガソリンの使用期限は明確に定められていませんが、一般的には「半年程度」とされています。半年以上放置したクルマを久し振りに運転しようとしてエンジンがかからなかった場合は、燃料が劣化している可能性もあるため、給油口を開けて臭いを確認してみてください。
カビ臭さに似た悪臭が強い場合は、そのガソリンは使用できません。ガソリンが劣化している場合は個人でのガソリン廃棄はできないため、自治体や廃品収集業者に相談してみてください。
●バッテリーが上がっている
クルマにはバッテリーが積まれていますが、何らかの原因で蓄電量が不足し、エンジンがかからなくなることを「バッテリー上がり」といいます。
バッテリーが上がっている場合、クルマに電気が供給されなくなるので、エンジンをスタートさせるために必要なセルモーターも始動しません。
エンジンをスタートさせたときに、「セルモーターが回らない」または「セルモーターの音が弱い」という場合は、バッテリーの電力が不足している可能性が高いので、バッテリー上がりが疑われます。
バッテリー上がりのクルマを復活させるには、ジャンピングケーブルを接続し他車のバッテリーから電力供給を受けてエンジンを始動させる「ジャンピングスタート」という方法があります。また、「ジャンプスターター」がある場合は、救援車がいなくても自力でエンジンを始動させることができます。
ジャンピングスタートの手順は、以下の通りです。
1.バッテリーが上がったクルマ(事故車)と正常なクルマ(救援車)のプラス端子に赤ケーブルを接続します。
2.救援車のマイナス端子に黒ケーブルを接続します。
3.故障車のエンジン金属部に黒ケーブルを接続します。
4.救援車のエンジンをかけます。
5.ジャンピングスタートが完了したら、逆の手順でケーブルを取り外します。
6.30分ほど走行し、バッテリーを充電してください。
ハイブリッド車や電気自動車はバッテリーの仕組みが違うため、救援車として利用することができないので注意してください。
また、電気を分けてくれる救援車は、バッテリーが上がった事故車と同じ電圧のクルマである必要があります。ジャンピングスタートの際は車種もよく確認しましょう。
電圧は、普通乗用車が12ボルト、大型車が24ボルトであることが多いです。
クルマの電圧に対応したモバイルバッテリーの「ジャンプスターター」があれば、救援車がいなくても自力でバッテリーに電力供給できます。バッテリー上がりに備えて、ブースターケーブルやジャンプスターターをクルマに積んでおくと良いでしょう。これらの資材があれば、バッテリー上がりを起こしたクルマを自分が救助することもできます。
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ここまで、よくある原因とその対処法を5つ紹介してきましたが、どうしても問題が解決しない場合は無理をせず、JAFなどのロードサービスを要請しましょう。
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