中古車を購入する際の「諸費用」って適切なの?「法定整備費用」や「リサイクル料」って何!? 内容と相場の金額とは
「リサイクル料」って何をリサイクルする費用?
言葉の意味は分かるものの、クルマに詳しい人でも意外と内容を知らない項目が、「リサイクル料金」です。
これは、購入した車両が将来解体された際に、再利用処理(リサイクル)するためにかかる費用のこと。
そのクルマの“現在の所有者”に「支払い義務」が生じるため、もし自分が乗っている間にクルマを廃車&リサイクルすることが無いとしても、中古車購入時には支払わなければいけません。
ただし、この費用はクルマを売却する際には必ず返却されることになっており、また次の所有者がリサイクル料金を収める形になります。
このリサイクル料金は、「シュレッダーダスト」「エアバッグ類」「フロン類」のリサイクルに必要な費用と、自動車リサイクル促進センター側の「情報管理料金」「資金管理料金」の5つで構成されています。
そしてリサイクル料金はクルマの構造によって異なるため、車種やグレードによって金額が違いますが、安ければ6000円前後、高いケースでは2万円近くも必要な場合もあります。
リサイクル料金を支払ったクルマだと示す「リサイクル券」は、新車購入時に発行され、所有者が変わるたびに受け継がれていきます。
つまり自分がクルマを売却する際も、必ず次の所有者に譲渡しないといけない大切なものなので、紛失しないように注意してください。
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今回は、中古車の見積もりで気になる法定整備費用とリサイクル料について紹介しました。見積もりの中には、他にも「検査登録代行費用」や「自動車税」「自賠責保険料」などさまざまな項目があります。
なお、自動車公正取引協議会は2023年10月から自動車公正競争規約・施行規則を改正し、支払総額を明記することが必要になり、不適切な諸費用が発生しないよう取り締まりが強化されることとなりました。
正しい支払い金額が明確になった一方で、中古車の購入時には、「これってなんの金額?」と困ってしまう“よく分からない項目”は数多くあります。
安全でスムーズな取引ができるよう、不明な点は必ず販売店に確認するとともに、自身でも事前に項目の内容と正しい相場の金額を少しでも把握しておくと良いでしょう。