「みんな聞いて!」 “救急隊員のコンビニ利用”なぜ訴えかける? 消防局の「重要なお知らせ」が話題
名古屋市消防局がX(旧ツイッター)に投稿した“重要なお知らせ”が話題を集めています。どのような内容なのでしょうか。
みんなに聞いてほしい「重要なお知らせ」とは
2023年の夏も暑い日が続き、なかには40度を超える気温が観測される地域も出てきています。
こうした暑さに伴い、熱中症などで救急車を要請する事例も絶えず続いています。
そんななか、名古屋市消防局がSNSに投稿した“重要なお知らせ”が、話題を集めています。
名古屋市消防局【公式】(@NagoyaShobo)は、以下のように投稿しています。
「【重要なお知らせ】
連続的な救急出動により、救急隊員が休憩時間を確保できない状況が発生しています。
隊員の熱中症予防と体力回復のため、救急車がコンビニなどに立ち寄り、飲料水を購入する場合があります。
出動態勢は維持し、指令があれば迅速に出動します。
ご理解とご協力をお願いします」
救急隊員がコンビニを利用することへの理解を求める内容となっており、約10万件の“いいね”が集まるほど多くの反響を呼んでいます。
今回、投稿した経緯について、名古屋市消防局救急部救急課の担当者は以下のように話します。
「今年(2023年)は救急出動件数が昨年よりも伸びています。昨年の1月から7月の7か月では8万2080件(確定値)なのに対し、今年の1月から7月では8万7895件(速報値)と、すでに6000件も増加しています。
あわせて7月になり、熱中症の件数が昨年同時期に比べて伸びてきています。
こうした出動件数増加に伴い、救急隊員はなかなか消防署に戻ることができず、昼ごはんを17時頃に取るなどといったケースも出てきています。
救急隊員は日頃訓練を行っているものの、身体的・精神的疲労につながってはいけないということで、医療機関やコンビニエンスストアを利用し、能力維持を図ることとなり、こちらについてご理解いただきたく、今回の投稿に至りました」
投稿の反響について前出の担当者は、「『なぜなんだ』などの批判的な意見ではなく、多くの皆さまに好意的な返答をいただき、理解を示す反応が多く届きました」と話します。
実際にこの投稿を見たユーザーからは、「コンビニ寄ってるからサボってるとは微塵も思わないよ」「救急隊の方々が体調を崩すと元も子もない!」「毎日お疲れ様」など、多くの労いの声が集まる様子が見られます。
今回のように救急隊員がコンビニを利用することについて、ほかの地域でも理解を求める動きが見られます。例えば神奈川県川崎市のウェブサイトでは「救急隊員の飲食等に御理解ください」と題し、以下のような内容が記されています。
「救急出動件数の増加に伴い、救急隊が連続して出場することにより、消防署に帰ることができず救急隊員が食事を摂れない状況が続いたことから、救急隊員が病院の売店等で飲食物を購入することを可能としました。
新たにコンビニで飲食物を購入することも可能としましたので、御理解と御協力をお願いします」
コンビニ利用時には救急隊員が食事中と分かるように「救急隊員 イート&ドリンクタイム」と書かれたプレートを救急車内に掲げるといい、一般ユーザーから見て誤解を生まないよう、様々な工夫がなされています。
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今回話題を集めた名古屋市消防局の投稿について、ユーザーの意見のなかには「他人の理解を得ないと水が飲めないなんて…」「そんなこと書かないと怒られる世の中っておかしい」という声も複数見られました。
救急隊員は基本的に消防署で食事をとっていますが、今後、街中のコンビニなどで食事や休憩をしているシーンに遭遇する機会が増えるかもしれません。
救急隊員の労働条件がひどいからコンビニで休憩させるというのは本来雇用責任を果たしているとは言えないだろ。
公務員だったら、緊急避難的な場合を除いて、責任もって人員体制を整えて、本来あるべき雇用条件に戻すべきだろ。公務員があるべき労働条件を守れなければ、民間にまともな労働条件を求めることなんかできないだろ。それが公務員を雇っている役所の社会的責任だろう。
救急隊員を非難するのは本筋ではないが、雇用者の名古屋市を非難して、責任を問うのが本筋だろ。そして、責任というのは民事的にお金で賠償するべきだろう。お金で賠償するということをさせなければ、きちんとした労働条件に戻すインセンティブは働かない。経験的に最大の再発防止対策は、雇用者に刑事責任、民事責任を確実に取らせることなのだよ。