パトカーなのに「5本出しマフラー&ガルウィング」!? ド派手ゴールドの日産「スーパーZ」! 渡哲也さんが駆った「フェアレディZ」の正体とは
華やかな特別機動車両の代表格「スーパーZ」とは
主役の大門部長刑事が劇中で愛用していたのが、前述のスーパーZです。
大門部長刑事は、パートIの45話「大激走! スーパーマシン」(1980年8月24日放送)以降は、特別機動車両のマシンXに乗っていましたが、パートII 第15話「ニューフェイス!! 西部機動軍団」(1982年9月26日放送)から、スーパーZに乗り換えています。
なおこの回では、マシンRS(のちに改造されてRS-3へ)もデビューしています。
2代目フェアレディZの後期型「280 Tバールーフ 2by2」(3速AT)をベースとしたスーパーZ最大の特徴は、油圧で大きく上方に開くガルウィングドアです。
しかし上に開くのはボディカラーで見ると金色の部分のみで、黒い部分は通常のドアのようにヒンジ式で開閉します。
見た目のインパクトが大きなガルウィングドアですが、元来2代目フェアレディZにはTバールーフが設定されていたため、構造的にも改造は容易だったために採用された、とのこと。
ガルウィングドアでは開口部が高くなって乗降性が悪くなる場合がありますが、スーパーZでは下半分が通常モデルよりも低い開口部のヒンジドアに改造されたため、乗り降りのみならず、走りながらのガンアクションもしやすくすることができたといいます。
スーパーZを個性づける派手な金と黒のツートンカラーは、西部警察のオリジナル色です。
ルーフセンターの赤色回転灯、ルーバータイプのクォーターウィンドウ、当時市販車では未認可だったドアミラー(実際にはボディ側に装着)も外観上のポイントです。
エンジンはノーマルと同じ2.8リッター直列6気筒「L28E」型で、最高速度は250km/hと設定されていました。
リアバンパー下からは5本の管が出ていますが、このうち排気管はセンターの1本のみで、残りは「スカンク」と呼ばれる煙幕発生装置でした。
このほか特殊武装としては、ボンネット左右に2連式の催涙弾発射装置、フロントバンパー下部には左右可動式のサーチライトを装着。
車内はほかのスーパーマシンに比べれば装備が少なく、上記特殊装備の操作パネル、警察無線装置、自動車電話が見られるのみです。
スーパーZは基本的に「大門専用車」だったので、ほぼ大門部長刑事が乗り込んでいましたが、劇中では鳩村英次刑事(演:舘ひろし氏)や大将こと山県新之助刑事(演:柴俊夫氏)、平尾一兵刑事(演:峰竜太氏)などもステアリングを握っています。
金と黒のスーパーZを華麗なテクニックで走らせ、時には車上から犯人を撃ち、そして降りてくるときの大門部長刑事のカッコよさ!
これを改めて感じるには、実際に西部警察を見るより他にありませんが、現在もポニーキャニオンから「コンプリートDVD BOX」が発売されているほか、アマゾンプライム、Huluなどの配信サービスでも視聴が可能となっています。
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なおスーパーZを語る上で欠かせないエピソードとして挙げておきたいのが、パートII 第14話「マシンZ・白昼の対決」が挙げられます。
スーパーZのニセモノが現れるという衝撃の回で、ゴールドのスーパーZ同士が富士スピードウェイでバトルを繰り広げる名シーンは、今もなお語り草となっています。
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