新車で買えた軽「クラシックカー」!? いまだ根強いファンも! 元祖「レトロ顔」軽ワンボックス「サンバークラシック」とは
「サンバーディアス クラシック」に追随したレトロ調なクルマたち
サンバーディアス クラシックのサクセスを契機に、スバルは軽乗用車「ヴィヴィオ」にもレトロ調の「ヴィヴィオ ビストロ」を設定、1995年に発売しました。
サンバーディアス クラシックと同様、丸型ヘッドライトとメッキグリルを装着し、クラシカルなイメージが演出されていました。
他社の動向を追跡&フォローして、同一ジャンルのクルマを送り込むのは「軽自動車業界あるある」ですが、ライバル各社もスズキ「セルボ・モードC」、ダイハツ「ミラクラシック」、三菱「ミニカ タウンビー」などのレトロ調モデルを相次いで発表。
中でもダイハツではレトロブームが去った後の2009年まで「ミラジーノ」の販売を続け、その後2015年登場の「キャスト スタイル」にも継承され、2023年春頃まで生産されていました。
さらにレトロブームは軽自動車以外にも波及しており、1990年代から2000年頃にかけて三菱「 パジェロジュニア フライングパグ」、スバル「インプレッサ カサブランカ」、トヨタ「クラシック」、トヨタ「オリジン」なども登場しました。
さらにミツオカは、メーカー自体がこのような成り立ちのレトロ調モデルに特化して、「ビュート」「レイ」「ガリュー」などを生み出しました。
その最中の1999年、ブームの火付け役となったサンバーディアス クラシックも2代目に発展しましたが、初代ほどにレトロ調が徹底されていなかったこともあり、初代ほどのセールスを記録することはできませんでした。
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1980年代末から1990年代初頭、日産は「Be-1」「パオ」「フィガロ」のパイクカーを次々と発売しましたが、既存モデルをレトロ化する手法はサンバーディアス クラシックが編み出したものです。
そしてデビューして30年が過ぎた現在もサンバーディアス クラシックの人気は高く、個人ユーザーのほかキッチンカーとして活躍している場面を今でも見かけることがあります。
多くの人が「これはいいね」「面白いね」というクルマは、普遍的に愛されるという証明とも言えます。
1990年代のレトロブームは長くは続きませんでしたが、再び流行することがあるかもしれません。
その時は、どのようなクルマが登場するのでしょうか。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。
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