時速330キロ超えもあり! “超ド派手カスタム”から“めちゃ豪華内装”まで用意する「ベンツチューナー」4選
昔流行った! 国産車まで手掛けたチューナーも
●ブラバス(1977~)
ブラバス(Bra・Bus)は、「クラウス・ブラクマン(Brackmann)」と「ボード・ブッシュマン(Buschmann)」の創業者2人の苗字から先頭3文字を取った社名。ブッシュマンの「自分のクルマをカスタマイズしたい」という願いから1977年にドイツで設立されたチューニングカーメーカーです。
5リッターのV8ユニットを搭載した小型セダン「190E」(W201)や、中型セダン「Eクラス」をベースに最高時速330kmを超える世界最速セダンを目指した「ブラバスB9」(W210・W211)に代表される、メルセデス・ベンツ系チューナーのなかでも過激なチューニングが注目を集めました。
その一方で、創業当初から後部座席用のテレビや車載ファックス、高級レザーシートなど快適装備を設えるカスタムも手掛けてきたこともあり、走りだけではないラグジュアリーなクルマ造りを得意としています。
現在はポルシェなどのカスタマイズも行っていますが、中心はやはりメルセデス・ベンツや同グループの「スマート」。興味深いのが、既にチューンの手が施されたAMGの車両をさらにチューンアップしたモデルまで存在することです。
●ロリンザー(1930~)
1930年に設立された自動車修理工場に端を発するロリンザー。ダイムラー・ベンツ(当時)の販売代理店を経て、新設されたヴィネンデン支社でチューニング事業に参入したのは1976年のことでした。
現在のロリンザーは、そのチューニング部門「スポーツサービス・ロリンザー」が1981年に独立して礎を築いたものです。
もともとはチューニングエンジンの製造から出発していますが、エアロなどドレスアップパーツでのカスタマイズを早くから手掛けていたのも特徴。
特に、1998年に登場したSクラス(W220)用に設定されたタービンをイメージさせる独特なデザインのホイール「RS8」は、当時多くの国産高級セダンカスタムにも流用されるなど、カスタムのお手本となっていました。
「息を飲むようなスタイリング」と「スポーティなエンジン性能」の融合こそが、ロリンザーの表現する世界といえるでしょう。
●カールソン(1989~)
メルセデス・ベンツのライバルともいえるBMWのチューナーとして名を馳せる「ハルトゲ」の創始者ヘルベルト・ハルトゲの弟2人が、1989年に創立したドイツのチューニングカーメーカーがカールソン。
社名は兄弟がリスペクトしていたラリードライバーの名前からつけられました。
洗練されたデザインのコンプリートカーも話題になりましたが、日本ではスポークの細かいタイプやディッシュタイプの大径アルミホイールが人気を集め、メルセデス専門のチューナーながら国産車に適合するサイズの製品も販売されたほど。
なお、残念ながらカールソンは2015年にドイツで倒産。現在は韓国の自動車部品メーカーの傘下で再建をはかっています。
※ ※ ※
ノーマル状態でも質感・運動性能などが高いメルセデス・ベンツですが、日本では高価格帯に位置します。チューンドカーともなればさらに高額で手を出しづらいのも事実です。
一方で、これらのチューナーではパーツ単位で販売をおこなっているものもあるため、例えばリアスポイラーだけとか、アルミホイールとマフラーだけというように少しずつカスタマイズすることも可能です。
なお、粗悪な「コピー品」も多く出回っており、デザインに違和感があるだけでなく、本物と違い耐久性や安全性が担保されていない危険な製品もあります。
こうした粗悪品に注意しつつも、自身のメルセデス・ベンツに歴史あるチューナーのカスタムを施せば、ほかと違った1台を作り上げることができ、大いに楽しめるでしょう。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。