時速330キロ超えもあり! “超ド派手カスタム”から“めちゃ豪華内装”まで用意する「ベンツチューナー」4選

世界で初めてクルマを作ったメーカーのひとつがドイツのメルセデス・ベンツです。なかには極めて高性能なスペックを持つモデルもありましたが、それらをさらにチューンナップするチューナーも存在します。

ただの「ベンツ」じゃない! 激ヤバ「メルセデス」を生み出したチューナーとは

 ドイツのメルセデス・ベンツは、日本ではもっとも人気のある高級車メーカーのひとつとして知られ、多くのメーカーがベンチマークとするなど、多数の高性能車を生み出してきました。
 
 いっぽうで、そんなメルセデス・ベンツ車に対し「より高性能で、人とは違ったクルマを」とさらなるハイパフォーマンス化を求める声もあり、ドイツ本国をはじめ高性能なメルセデス・ベンツ車をチューニングするメーカーが存在します。そのなかで今回は4つのブランドを紹介します。

メルセデス・ベンツ「SLS AMG ブラックシリーズ」
メルセデス・ベンツ「SLS AMG ブラックシリーズ」

 メルセデス・ベンツは世界で初めてガソリンエンジンで動く自動車「パテント・モトールヴァーゲン」を誕生させて以来、常に品質と安全性の高いクルマを追い求めています。

 日本でも非常に人気が高い輸入車ブランドのひとつで、新車登録台数は現在8年連続で輸入車トップを快走中です。

 圧倒的な人気車ともなれば、オーナーやその予備軍からはさまざまな要望が出るもの。なかでも多いのが、もともと十分以上な性能が確保されているのにも関わらず、「より高性能なモデルが欲しい!」といったものや「ほかの人と差別化を図りたい」といった意見もあるようです。

 そうした悩みを抱えるユーザーのために、ドイツ本国をはじめメルセデス・ベンツの各車にモディファイを施した「チューンド・メルセデス」が複数存在します。

 しかも、それを主体とするチューニングメーカー(チューナー)がいくつも存在しており、パワートレインだけでなく内装にも高級素材を施した希少なモデルはベースモデルの数倍など高値で取引されるものもあります。

 そんななかから特にメジャーな4つのチューナーをピックアップして紹介します。

●AMG(1967~)

 現在、メルセデス・ベンツ各車のスポーティグレードに与えられる「AMG」ですが、そうなったのは実は1999年にダイムラー・クライスラー(現メルセデス・ベンツ・グループ)に買収されてからのこと。

 現在は同グループ傘下に入り、「メルセデス AMG」としてレースやパフォーマンスモデル部門を担っていますが、元をたどれば独立したチューナーで、ダイムラー・ベンツ社出身の二人が、レース用のエンジンを開発するために1967年に設立した企業です。

 社名のAMGとは、創業者の「ハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(A)」と「エアハルト・メルヒャー(M)」、アウフレヒトの故郷である「グローザスバッハ(G)」の頭文字から取ったものが由来です。

 数々のレースにも出場して成功を収めたAMGは、モータースポーツでのノウハウをフィードバックしたカスタマイズカーに着手します。ベースはもちろんメルセデス・ベンツ。そうして誕生したAMGモデルは国内外で高い評価を受け、1990年にはついにダイムラー・ベンツと協力協定を締結するにまで至りました。

 日本ではバブル景気の頃、当時現行モデルだった中型セダン「ミディアム・クラス」(W124)や大型セダンの「Sクラス」(W126)などに、6リッターを超える超高性能なV型8気筒DOHCエンジンを搭載した通称「ハンマー」シリーズをはじめ、多数のモデルが輸入され、一世を風靡しました。

 なお、ダイムラー・ベンツと初めての共同開発したのは初代「Cクラス」(W202)がベースの「AMG C36」。以降、多くの車種にAMGモデルがラインナップされるようになり、今ではコンパクトハッチからSUV、EVにまでと幅広く用意されています。

 現在のAMGモデルをコンプリートカーやチューニングカーと呼ぶかどうかは難しいところではありますが、「より高性能なメルセデス」あるいは「普通のメルセデスとはちょっと違う」という意味では、選択肢のひとつとして挙げられるクルマといえるでしょう。

 ちなみに、バブル当時は「アーマーゲー」とドイツ語風に発音していた人も多くいましたが、これは誤りで正しくは「エーエムジー(ドイツ語読みならアーエムゲー)」が正解です。

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