駐車時の「シフト操作」にNG行為あり? 定番操作「PシフトからのPブレーキ」は何がイケない? クルマを壊さない「正しい止め方」
クルマが停止する前にAT車のギアを「D」から「R」に操作するのはダメだといわれていますが、実はそれよりも見逃されているNG行為があります。それはクルマを停める際に、何気なく当たり前のようにやっていた意外な動作でした。
完全停止する前に「D」から「R」のシフト操作はNG! しかし電子制御化でトラブルの回避も可能に
ギアシフト故障の原因となるNG行為といえば「クルマが完全に停止する前にDレンジからRレンジにする」ことと古くからいわれています。
しかしシフト操作に関して、もっと「気をつけなければいけないこと」があるといいます。
![なにげない運転操作の流れがトラブルの原因になっていた!?[画像はイメージです]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2024/07/20230710_Shift_Gear_Accident_Trouble_AdobeStock_200049987.jpg?v=1688972726)
今も自動車教習所などでは「DレンジからRレンジにするときは、クルマが完全に停止してから」と教えていますが、最近のクルマでは、もうそれほど気にしなくても良いといいます。
確かに、30年から40年くらい前の古いクルマのオートマチックトランスミッション(AT)では、完全停止前にDレンジからRレンジへとシフトを切り変えようとするのは、大きなトラブルの原因とされていました。
例えば「ガツッ」といったショックや異音がしたり、そもそもギアシフトが入らなかったり(切り替わらない)といった具合です。
ひどい場合にはギアケースが割れたり、ブレーキバンドが摩耗したり、といった不具合が発生してしまうケースもあったようです。
しかし、とある国産自動車メーカーで働くエンジニアA氏は、次のように話します。
「近年のクルマでは、完全停止する前にDからRへと切り替えても、昔のような大きな問題は起きないはずです。
最近のクルマのATは、基本的にシフトのセレクトレバーが電子制御タイプとなっています。
ドライバーがシフトを操作したあとに、システムがスピードやエンジン回転数などからシフトチェンジのタイミングを判断してシフトが切り替わるという仕組みになっているのです。
そのためクルマが動いている状態で、ドライバーがDレンジからRレンジへシフト操作をしたとしても、普通はシフトが切り替わることはありません」
筆者(くるまのニュースライター 河馬兎)も自分のクルマで、完全停止前にDレンジからRレンジ、RレンジからDレンジへと入れてみましたが、すぐさまシフトが切り替わるようなことはなく「シフトレンジは停止してから入れてください」との警告メッセージが、メーターのセンターディスプレイ内に表示されただけでした。
完全停止してタイヤの回転がピタッと止まったあとでないと、シフトチェンジは受け付けない設定となっているようです。






















