駐車時の「シフト操作」にNG行為あり? 定番操作「PシフトからのPブレーキ」は何がイケない? クルマを壊さない「正しい止め方」
意外と知らない!? クルマを停止し「P」レンジに入れる「正しい順番」とは
とはいえ、思わぬエラーが起きたり、トラブルの原因となる可能性もないとはいえないので、やはり乱暴なシフト操作は慎んだほうが良いでしょう。
また最近のクルマでも、マニュアルトランスミッション(MT)車では、ギア同士がかみ合わずに「ギギー」といった異音が発生したり、最悪の場合、無理やりギアを入れようとしてミッションが壊れることもあるようなので、注意が必要です。
![自動車メーカーのエンジニアは、クルマが停止後Pシフトに入れる前に「まずパーキングブレーキの操作スイッチを入れる」ことを推奨するといいます[画像はイメージです]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2024/07/20230710_Shift_Gear_Accident_Trouble_Honda_Fit_001.jpg?v=1688972788)
しかしそれ以上に、実は多くのドライバーが意識していない操作で、クルマに思わぬ負担をかけているケースがあるといいます。
前出のメーカーエンジニアA氏が注意を呼び掛けているのは、「Pレンジとパーキングブレーキの順番」です。これは多くのドライバーが勘違いしている、意外な盲点といえます。
「近年の新型車では、自動でパーキングブレーキをかけてくれるクルマが増えていますが、従来の手引き式や足踏み式パーキングブレーキの場合、まずはPレンジに入れて、そのあとパーキングブレーキをかける人が多いようです。
しかし実は、パーキングブレーキをかけた後にPレンジに入れるのが正解です」
A氏はこのように話します。
Pレンジは、トランスミッション内部の歯車に爪(パーキングロックポール)がかかり、シャフトがロックされることで、駆動輪が動かなくなる仕組みを持っています。
タイヤの回転をロックするわけではないので、Pレンジに入れたあと、ブレーキペダルから足を離すと、わずかにクルマが動いてしまいます。
「例えば坂道などでPレンジのみを入れた状況だと、パーキングロックポールだけがクルマの前後移動を抑制することになります。
これではトランスミッションが本来持っていない役割を担うことになってしまい、クルマを傷めつける行為となってしまうのです」
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Pレンジを使うときは、完全停止後、まずパーキングブレーキをかけてから、シフトをPに入れるのが鉄則です。
これまで意識していなかったドライバーも、これを機に正しい操作で愛車を長持ちさせることを心がけましょう。
Writer: くるまのニュースライター 河馬 兎
お金と法律に関する複数の資格をもつWEBライター。好きな言葉は「お風呂」と「ハイボール」






















