将来は「会津~日光」の新南北軸&大内宿のアクセス路に 国道121号「湯野上バイパス」工事進むも開通時期見直しへ
「2025年度」とされてきた国道121号湯野上バイパスの開通予定時期が、見直されることになりました。どのような事情なのでしょうか。
トンネル掘削土の受け入れに遅れ
国土交通省東北地方整備局郡山国道事務所と福島県は2023年6月29日、建設を進めている国道121号湯野上バイパスについて、これまで「2025年度」としてきた開通予定を見直すと発表しました。
国道121号湯野上バイパスは、福島県下郷町で事業が進む延長8.3kmの自動車専用道路です。国道121号(現道)は阿賀川の西側を走りますが、湯野上バイパスは東側を通ります。
将来は、福島県の会津若松市から南会津町に至る延長約50kmの地域高規格道路「会津縦貫南道路」に組み込まれ、他の計画路線とともに福島県の喜多方・会津から栃木県の鬼怒川・日光方面へと抜けていく“南北軸”の一部を構成します。
湯野上バイパスは、北から順に湯野上2号トンネル(延長2579m)、湯野上3号トンネル(同1580m)、湯野上4号トンネル(同932m)が続きますが(トンネルはいずれも仮称)、この3本のトンネルでは地質調査で重金属が含まれることが確認・公表されています。
また、重金属を含む土の処理は、土砂・遮水シートで封じ込める、管理型盛土を行うことで決定しています。ちなみに2023年3月時点で2号トンネルは掘削中、3号トンネルは工事完了、4号トンネルは未着手です。
開通時期見直しの背景としては、4号トンネルの掘削土受け入れの準備に時間を要しており、2022年度に工事発注を見送ったためといいます。郡山国道事務所と福島県によると、現在は、2024年度からのトンネルの掘削土の受け入れ開始に向けて準備を着実に進めており、引き続き、一日でも早く開通できるよう工事に取り組んでいくとしています。
新たな開通時期については、今後の工事の進み具合などを踏まえて告知するということです。
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