新車で35万円! ホンダ「“新”スクーター」販売店への反響は!? リッター49.3km走る! 「あまり動いていない」「そこまで大きく反響があるモデルではない」のに着実に販売台数を伸ばすワケとは
ホンダは2026年1月29日に、原付二種スクーター「リード125」の最新モデルを発売しました。販売店ではどのような販売状況なのでしょうか。
新色追加のホンダ「リード125」の強みとは
2026年1月29日に発売されたホンダの原付二種スクーター「リード125」の新型モデル。
今回はカラーバリエーションの変更という、一見地味なアップデートですが、新色として「キャンディーラスターレッド」と「バニラホワイト」が追加され、継続色「ポセイドンブラックメタリック」を合わせた全3色構成となりました。

しかし、「新色追加=大きな反響」という図式は、必ずしも正しくないようで、複数のホンダドリーム販売店に話を聞くと、リード125の売れ方には業界の慣習とユーザーの賢い購買行動が隠れていることが見えてきます。
ホンダドリーム所沢の担当者は次のように話します。
「リード125が特別売れているわけではないのですが、毎年の流れで新色が出るタイミングで少し注文が増えています。
やはりこの時期は新色が登場することをみなさん分かっているので、年末ごろから買い控えじゃないですけど、新しいカラーを待って買うという人が多いです」
これはなかなか興味深い話で、リード125ユーザーはホンダの「モデルサイクル」を熟知したうえで購入タイミングを計っているため、衝動買いではなく計画的な買い物をしている人が多いということが分かります。
東京都内のホンダドリーム担当者も、「特別には売れてはないし、あまり動いていないのが正直なところです。新色が追加になっても、そこまで大きく反響があるモデルではないと認識しています。むしろADVなど、もう少し大きなモデルのほうが出ている状況です」と話します。
ホンダドリーム姫路の担当者も同様の見解で「正直あまり出ていません。うちはスポーツ車がメインで売れる店舗というのもあると思いますが、新色が追加されたからといって、そんなに売れる車両ではありません」。
ここで少し立ち止まって考えてみましょう。各販売店の担当者が口をそろえて「あまり動いていない」と言う一方で、ホンダは今回の発売に際して年間8900台という販売計画を発表しています。
この8900台というのは、「爆発的に売れているわけではない」けど「確実に売れ続けている」という数字であり、1店舗あたりの動きは少なくても、全国のホンダドリームを通じて積み重なれば相応の台数になるため、リード125はいわば「静かな安定株」と言えます。
スポーツモデルのように「NEWモデル発表→爆発的反響→納車時期不明」という劇的な動きとは対照的に、リード125は毎年コツコツと売れ続けるモデルと言えそうです。
これが同モデルの本質的な強みであり、ホンダが定期的にカラーアップデートを続ける理由ではないでしょうか。
では、なぜリード125は毎年一定の需要を維持できるのでしょうか。スペックを確認してみると、その答えが見えてきます。
まず、最大の武器はシート下収納の大容量ラゲッジボックス。
ヘルメットはもちろん、B4サイズのバッグが入る37Lという容量は、スクーターを実用性で選ぶユーザーにとって外せない条件のひとつで、通勤・通学など荷物の多いビジネスパーソンや学生には、この収納力がそのまま購入理由につながります。
次に、Honda SMART Keyシステムが標準装備となっている点。毎朝の通勤でエンジンをかけるたびに感じる「鍵を差し込む手間がない」という小さなストレスフリーは、使うほどに実感できる便利さです。
さらに現代の生活に欠かせないUSB Type-Cソケットも標準装備。スマートフォンの充電を気にすることなく移動に集中できるのは、長距離を通勤するライダーにとって実質的なメリットとなるでしょう。
エンジンは水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒の124ccが搭載され、最高出力8.3kW(11PS)を発揮。
WMTCモード燃費は49.3km/Lで、長く乗るほど財布に優しい高燃費です。価格(消費税込)は35万2000円に設定されています。
この価格で前述した装備がすべて揃うというコストパフォーマンスが、リード125の「地味だけど手堅い選択肢」というポジションを確立しています。
なお、リード125は原付二種に分類されるモデルで、運転するには「AT小型限定普通二輪免許」以上の二輪免許が必要。原付免許や普通自動車免許での運転はできません。
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今回取材したホンダドリームの担当者たちが口をそろえて「爆発的には動いていない」と話す一方で、リード125は毎年確実に需要を生み出し続けています。
それはホンダドリーム所沢の担当者が語った「新色を待って買う人が多い」という言葉のとおり、ユーザーはリード125を「衝動買いするバイク」ではなく、「じっくり選んで長く乗るバイク」として認識しているという事。
さらに業界全体を俯瞰すると、原付二種市場は中長期的に見て追い風環境にあります。
2025年4月の法改正で新基準原付が登場したことで、125ccクラスへの社会的な注目度は高まっており、新基準原付に乗ってみた若い世代が「もっと本格的なバイクに乗りたい」と思った際に、次のステップとして選ばれるのが原付二種となるはずです。
リード125は、その受け皿になれるモデルのひとつとして候補に挙がるでしょう。
「新色ぐらいでは大きく動かない」と販売店が語るリード125ですが、スポーツモデルのような派手さはなくても、年間8900台という計画台数を地道に積み上げる実力が「リード125」というモデルの揺るぎない存在価値と言えそうです。














