何がスゴい? MT車に特化した「こだわりの制御」とは? 新「アイサイト」の特徴
スバルはMT車向けの運転支援システムを新たに開発しました。2023年秋に発売される「BRZ」のMT車に搭載する予定ですが、MT車ならではの制御を盛り込んだといいます。どのような特徴があるのでしょうか。
ついにMT車用のアイサイトが登場!
スバルは、同社の運転支援システム「アイサイト」の新バージョンとして、マニュアルトランスミッション車(MT車)向けのシステムを開発。2023年秋に発売予定の「BRZ」改良モデルに初搭載します。
2021年にフルモデルチェンジして2代目となったBRZでは、オートマチックトランスミッション車(AT車)にアイサイトを搭載していたものの、MT車には非搭載となっていました。
そして、これまで対応が難しいとされていたMT用のアイサイトが新たに登場し、BRZの全車に運転支援システムが搭載されることになります。
一方で、MT車を好む人は、自らの操作で運転を楽しみたいと思う傾向が強く、運転支援システムは不要と考える人も少なくないでしょう。
スバルは、2030年に死亡交通をゼロにするという目標を掲げるとともに、長時間の操作に負担があるMTだからこそ、運転支援システムの必要性が高いといいます。
MT車向けのアイサイトは、BRZのAT車のアイサイト(Ver.3)をベースとしたうえで、一部機能をMT車に適用させました。
スバルは、MT車好きの人も納得できるようなアイサイトになっているというのですが、一体どのような特徴があるのでしょうか。
MT車向けのアイサイトに備わる機能は主にふたつ。「ぶつからない」を実現する「プラクラッシュブレーキ機能」と、「疲れない」を実現する「追従機能付きクルーズコントロール機能」です。
まず、プラクラッシュブレーキ機能ですが、アイサイトは、カラーのステレオカメラが対象物を立体的に捉えることで、先行車両のブレーキランプや歩行者、自転車も認識しており、システムが衝突する恐れありと判断するとドライバーに対して警告を発し、必要に応じてブレーキ制御をおこないます。
そして、MT車向けのプリクラッシュブレーキ機能は、衝突回避軽減機能としてはAT車と同じです。一方で、MT車ではクラッチの状態やシフトポジションにかかわらず作動し車両が停止するまでブレーキ制御が継続するのが特徴です。
プリクラッシュブレーキが作動した後は、ギアやクラッチの状態によってはブレーキ制御中にエンストする場合がありますが、そのようなときでも減速感に抜けがなく、安定してブレーキを作動させ車両を完全停止させます。
なお、プリクラッシュブレーキで緊急停止したあとはブレーキが徐々に解除されるため、エンジンが停止したあともそのまま車両を停止させる場合はブレーキ操作が必要。
プリクラッシュブレーキの作動速度は、通常時は1km/h以上、ギアがニュートラルのときやクラッチがつながっていないときは8km/hから全車速で対応します。
また、スポーツ走行などをする際に、ドライバーの意思でプリクラッシュブレーキをオフにすることも可能。ただし、再度エンジンを始動したときはプリクラッシュブレーキがオンになる設定となっています。
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MT車向けアイサイトの場合、AT車に設定される後退時ブレーキアシストは非採用です。これは、後退しながら脱出するときなど、ブレーキアシストの機能をとっさに解除することが難しく、逆にドライバーが危険な状態になる可能性があるからといいます。
ただし、後退時ブレーキアシストに含まれるソナー警報は搭載しています。
一方で、MTは発進にクラッチ操作が必要になるため、誤後進抑制制御と誤発進抑制制御は搭載されません。
そもそもトランスミッションそのものが旧来のシステムではないから物珍しくもないし、そのトランスミッションのシステムそのものは結構前からあったから、いまさら感があるらしいけどな。
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