ガソリンの後は「合成燃料」に!? トヨタの佐藤社長も実走! CO2から作る未来の燃料とは
水素とCO2から製造した合成燃料(e-fuel)をクルマに充填(じゅうてん)し、実際に走らせる試みが富士スピードウェイ内で行われました。ENEOSが開発・研究を進めるこの燃料は、どのようなものなのでしょうか。
「プリウスPHV」「GR86」で走行
2023年5月28日、ENEOSが、国内初製造となる合成燃料(e-fuel)を実際のクルマに充填(じゅうてん)して走らせる試みを実施しました。どのような取り組みだったのでしょうか。
この走行デモンストレーションは、富士スピードウェイ(静岡県小山町)にあるトヨタ交通安全センターモビリタで行われました。
ENEOSは脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギー由来の水素(CO2フリー水素)と、工場などから回収したCO2や、将来的には大気中から回収されたCO2より製造される液体燃料の開発に取り組んでいます。
走行デモはトヨタ協力のもと、「プリウス」のPHEVモデルと「GR86」の2台が使われました。
9リットルのガソリンが入っている車両に、合成燃料1リットルを充填。最初の走行でハンドルを握ったトヨタ社長・CEOの佐藤恒治氏は走行後、「合成燃料が10%ということもありますが、通常の自動車の運転感覚とまったく変わりませんでした」と感想を述べました。
ENEOSの常務執行役員である藤山優一郎氏は、走行デモに使った合成燃料について次のように説明します。
「原料となるのはCO2です。このCO2を、CO2フリー水素と触媒反応させて製造します。走行時に出るCO2を製造段階で相殺できるため、製品ライフサイクル全体においてカーボンニュートラル化に貢献できます」
藤山氏によると、従来のガソリンと合成燃料はCO2の出どころが違うだけで、化学物質としては同じ構造であり、同じように自動車を走らせることができるといいます。
さらに合成燃料は、エネルギー密度にも優れていること、既存インフラ設備を活用できること、液体燃料であるため貯蔵・輸送も容易など、様々な利点があるそうです。
同社は現在、1日あたり1バレル(ドラム缶1本分程度)の小規模プラントの建設を進めていますが、2027~2028年度の運転を目標に1日あたり300バレル規模のパイロットプラント建設も視野に入れているといいます。
さらに2030年までに高効率かつ大規模な製造技術を確立し、その後、導入拡大・コスト低減を図り、その中で早期供給開始を目指す計画です。
まずは、合成燃料、バイオ燃料とガソリンを合わせた低炭素ガソリンから着手するとしており、ENEOS代表取締役社長の齊藤猛氏は「低炭素ガソリンは2027年頃からの供給開始を目標としていますが、自動車メーカーの販売戦略なども考慮しつつ、前倒しできれば」と今後の展望を見据えています。
豪雪地帯の住民としてはありがたい話ですね。とてもじゃないけど地吹雪で立ち往生した挙げ句に電欠で凍死なんて馬鹿なことには成らずに済みそうです。
ここで、地吹雪でエンジンかけっぱなしですか?という雪の少ない温かい地方の人の疑問に答えるとすれば「はいそうです」と言います。
一般的な吹雪は空から降ってくる雪と強風による視界不良と降雪(積雪)を伴います。
地吹雪は広い平野部で起きる現象で、積もったサラサラの状態の雪が強風により表面が吹き飛ばされて起きる吹雪です。水平方向は真っ白で1m先どころか、フロントガラスの向こうは次回ゼロです。でも、地吹雪の特徴。上を見ると空は見えるんですよね。強風なら晴れの日でも起きますよ。
何もない場所では風上(側面)には雪はどんどん積もりますが常時強風なので排ガスはそこに留まれません。無論、停め方が悪いと排ガスが車内に入るかも知れませんが、そういっエリアには防雪柵が必ず設置されており、実際にはその地吹雪の雪は防雪柵に沿って停めると、斜めに設置された板により上方(空)と下方(路面)に分かれて分散されるので路面には積もりません。吹き溜まりはできますが。逆に防雪柵のない側の反対側車線(風下の車線)には雪は積もるんです。
ただ、2013年3月。北海道の中標津で8人もの死者を出した猛吹雪では、EVだったら或いは助かったのかどうか検証して欲しいところ。HVとて電力が減ればエンジンをかけて発電する。その際に排ガスは危険なものとなる。
でも、エンジンで生まれる熱を暖房として冬期に利用できるのは内燃機関の最大のメリットであり、加えてアイドリング状態だけでなら軽自動車でも2日~3日は持ちます。環境優先で内燃機関の車の販売を取りやめると、豪雪地帯に限ればEVなんて暖房の要らない季節用でクソの役にも立たないものです。
それに、近年は東北や北海道でさえも記録的な熱波によりエアコンを全開にしないと熱中症で危険な日もありますからね。
航続距離が未だ内燃機関の3~4分の1程度のEVではエアコン使用時の航続距離など計算から外しているでしょうし、嘘くさいです。逆にエアコン使用時の電費は気になります。誰か実証して記事にしてみてください。
内燃機関ですとエアコン使用時の燃費はそこそこ落ちますけど、暖房は排熱なので燃費に影響しません。これがEVとの決定的な違い。消費する一方の蓄電では真夏の高速道路の大渋滞でエアコン使用により電欠し、熱中症に依って救急車の行列とかできるんじゃないでしょうかね。
BEVを推進するのであれば、渋滞予測範囲に大量の充電設備くらい用意しないと、車で埋まった道路に電源車なんて入れませんし。このあたりを同国は考えているやら。