教習所で習ってない!? 狭い路地にハマったらどう脱出する? クルマをスムーズに運転するコツはある?

運転に不慣れな初心者の傾向は?

 初心者が起こしやすい事故は「クルマ対クルマ」の事故とされており、「追突」「出会い頭」「右折時」「正面衝突」の順で発生件数が多いといいます。

 また、初心者特有の傾向として、電柱や防護柵、安全分離帯などに衝突してしまう「工作物衝突」は全年齢の平均を大きく上回っています。

初心者ドライバーはクルマ対クルマの事故を起こしやすい
初心者ドライバーはクルマ対クルマの事故を起こしやすい

 初心者がそのような事故を起こしがちな理由について、元教官I氏は次のようにいいます。

「初心者ドライバーの傾向として、目の前や前走車にしか意識がいかなくなる傾向があります。要するに周囲の状況をうまく把握できていないということです。

 追突事故が多いのは、前走車に追走することに注力しすぎてその先の交通状況に意識が向かず、結果としてブレーキが間に合わない状況が多いのでしょう」

「同様に出会い頭での事故は、標識の見落としや一時停止が十分でないのも原因ですが、交差点や見通しの悪い道などでほかのクルマが来ることを想定していなかった可能性もあります。

 ここでほかのクルマが来るかもしれないと意識していれば、不測の事態に備えることができると思います」(元教習所教官 I氏)

 右折時の事故は別名「右直事故」などとも呼ばれるほど、全年齢で事故が起きやすいシチュエーションです。いわゆる「(先に右折)できるだろう」と、直進車両より先に右折しようとしてぶつかってしまうパターンです。

「これも厳しい言い方ですが、初心者ドライバーに多い事故です。直進してくるクルマやバイクとの距離と速度を正しく推測できず、行けると思ってしまうのです。

 なぜ、やり過ごしてから安全に曲がろうとしないのか、それは経験不足で周囲を見渡す余裕がなく、自分のクルマの進行方向、つまり目の前しか見ていないからなのです」(元教習所教官 I氏)

※ ※ ※

「目の前しか見ていない」という傾向に加えて、多くの人が快適性を優先するために正しい着座姿勢をとっていないことも、事故の要因のひとつだとI氏はいいます。

「教習所では、しっかりハンドルが切れたり、ペダル類がしっかり踏み込めるポジションで運転していたはずです。それが免許を取得し数か月経つと、シートを下げたりシートバックを倒したポジションにする人が多いのです。

 座っていて快適なポジションはとっさの操作ができないことも多く、ブレーキを踏むのが遅れたり踏み込みが不十分だったりします。皆さん正しいシートポジションは窮屈に感じてしまうのでしょう」(元教習所教官 I氏)

 楽な姿勢によって前方や後方の視界も悪くなるといわれています。少し窮屈に感じたとしても、万が一のトラブルのときにとっさの操作ができる正しいシートポジションを保つことが大切です。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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