意外と汚いクルマの「シート」なぜ晴れた日に清掃するのがベスト? 正しいお手入れの手順とは?
クルマに乗るたびに必ず触れる「シート」は意外と汚れているものですが、ボディは頻繁に洗車しても車内の清掃はおろそかにしがちです。シートはどのようにお手入れしたら良いのでしょうか。
運転中に必ず使うのに、シートの掃除はサボりがち…
春は花粉や黄砂が飛来してくる季節ということもあり、洗車の頻度も高くなっているでしょう。
しかし、外気に触れるボディの汚れに敏感な人は多いものの、車内の清掃はおろそかになりがちです。
なかでも、クルマに乗るときに使用するシートは、とくに運転席はドライバーが必ず座ることもあり、意外なほど汚れていることも多いのです。
シートが汚れる原因は、乗員の皮脂や汗の汚れ、車内に入り込んだホコリやゴミ、飲食したときに落とした食べカスや飲み物をこぼしてできたシミなどがあるのですが、シートのお手入れはどのようにおこなうのが良いのでしょうか。
車内クリーニングも手掛ける都内のコーティング専門店のスタッフI氏に聞いてみました。
車内清掃は、「車内のゴミやホコリを掻き出す」→「出たゴミやホコリを除去(吸い取る)」→「濡らしてから硬く絞ったウエスなどで表面の汚れを拭き取る」→「乾燥」が正しい手順です。
クルマのシートに使われる生地・素材は、「ファブリック」、「人工皮革」、「レザー生地(本革)」といった大きく分けて3種類が存在します。
それぞれの特徴を考慮したお手入れが必要だといいますが、ここではもっとも多く使われているファブリックをメインに手順を紹介します。
まずは、汚れ(ホコリや花粉、砂など)を掻き出す作業について、I氏は次のような方法を推奨しています。
「座布団叩きのようなもので軽く叩いて奥に入り込んだ汚れを表面に浮かせ、掃除機で吸引します。これを数回繰り返すことでホコリや砂などは除去できると思います。
また、シートには縫い目や隙間があり、ホコリや髪の毛などが入り込んでいることが多く、ブラシや綿棒などで掻き出しておくと良いです」(コーティング専門店 スタッフI氏)
とくに使用頻度がもっとも高い運転席は汚れがたまっているので、しっかり取り除きたいところです。
「次に、濡らしてから硬く絞ったウエスなどでシート全体を水拭きします。表面だけでなく、シートバックもしっかり水拭きしてください。ここでシミなどまだ取りきれない汚れを発見できると思います」(コーティング専門店 スタッフI氏)
この水拭き作業では、水分を多く含む綿素材ではなく、吸水性の高い化学繊維のウエスが最適だといいます。
「シミの対処法ですが、シート生地によって方法が違います。
ファブリックの場合は、中性洗剤を水で溶かした溶剤で絞ったウエスで拭き取るか、蒸しタオルなどでシミを浮かせて取り除くようにします。そのあとは、十分に乾燥させることが重要です。
ただし、この方法をレザーや人工皮革のシートにしてしまうと生地を傷めて、逆に水シミを作ってしまう原因になります。
この場合は、シミが十分乾いているのを確認し、専用のクリーナーなどで取り除くのがおすすめです」(コーティング専門店 スタッフI氏)
また、シートのついでにシートベルトのお手入れもやっておきたいところ。シートベルトもファブリックと同じく化学繊維でできているので中性洗剤が使用可能です。
シートベルトをできる限り引き出しクリップなどで固定、中性洗剤の溶剤で濡らしたウエスで汚れを取り除くように拭きあげれば良いそうです。
「最後に重要なのが、しっかり乾燥させることです。水分が残ったままですと嫌な臭いの原因となるだけでなく、カビが発生してしまうこともあります。
シートをお手入れするときは十分換気して、とにかく車内に水分を残さないことを心掛けてください」(コーティング専門店 スタッフI氏)
最後の乾燥はとくに重要なポイント。そのため、天気予報で雨マークのない晴天の日にシートをお手入れするのがベストだといえます。
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シートのお手入れは家庭で使うソファに通じるものがあり、ソファ用の清掃グッズなども活用できるそうです。
洗車のついでにシートやシートベルトもお手入れして、スッキリとした車内を保ちましょう。
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