リアガラスだけ「パカッ」!? 意外と“装着車”多かった? 実は便利すぎるリア「ガラスハッチ」とは
クルマのリアドアにガラス部だけが個別に開閉可能な「ガラスハッチ」が備わっているケースがあります。使い勝手良好な機能ですが、なかなか普及が進んでいません。今回はそんな隠れた便利機能であるガラスハッチについて、改めてその利点を考えてみます。
かつては多くのモデルに見られた「ガラスハッチ」が減っている!?
独立したトランクを持つセダン車以外で、多くのクルマの後部に備わっているリアドア(テールゲート/ハッチゲート/バックドア)ですが、背が高く大柄なミニバンやSUVの場合ドア部も大型化し、後方に余裕がない狭い駐車場などでの開閉が困難な場合があります。
そんな時、ガラス部だけが個別に開閉可能な「ガラスハッチ」なら、手軽に荷物を積むことが出来るのです。
かつては国内外で数多くの車種がガラスハッチを持つバックドアを採用していました。
例えばトヨタ「FJクルーザー」、日産「キューブ(初代)」「アベニールサリュー」「ステージア(2代目)」「プレーリーリバティ」「プレサージュ(2代目)」「テラノ(初代/2代目)」、ホンダ「CR-V(初代・2代目)」、マツダ「トリビュート」、シトロエン「C4ピカソ(初代)」といった具合です。
またミニバンやステーションワゴン、SUV以外でも、日産「パオ」、三菱「ミニカトッポ」「トッポBJ」といった小型車や軽自動車でも、ガラスハッチを持っていました。
ところが近年では、そんなガラスハッチも勢力を大きく減らしているようです。
新車で買えるガラスハッチを持つクルマを挙げてみると、日産「セレナ」、トヨタ「ランドクルーザープラド」、シトロエン「ベルランゴ」、プジョー「リフター」、BMW「3シリーズツーリング」「5シリーズツーリング」、メルセデス・ベンツ「Vクラス」、ジープ「ラングラー」など、ごく一部の車種のみとなっています。
便利だと思われるガラスハッチの採用車種が、このように続々と数を減らしている理由には、どこにあるのでしょう。
多くの場合、コストが影響していると筆者(遠藤イヅル)は考えます。
開閉に関連するパーツが増えて重量やコストが上昇することに加え、バックドアのデザインに制約ができることも挙げられるでしょう。
一方で、ユーザーのニーズがあれば採用は続くはずですが、床が低い(深い)モデルではガラスハッチから荷物まで手が届かない場合もあります。
例えば大型SUVであるFJクルーザーの場合、後部に備わる背面タイヤ(スペアタイヤ)が大きく場所を取ってしまううえ、開口部自体も小さく、特に小柄な日本人にとってはあまり実用的とはいえませんでした。
多くのユーザーが必要性を感じていないとメーカーのリサーチで判断されてしまえば、次期モデルで廃止されているケースもあるかもしれません。
では果たして、ガラスハッチを備えたクルマのオーナーにとって、実際の使い勝手はどのようなものなのでしょうか。
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