リアガラスだけ「パカッ」!? 意外と“装着車”多かった? 実は便利すぎるリア「ガラスハッチ」とは
実際のユーザーは「ガラスハッチ」を高評価していた
ガラスハッチを備えたBMWのステーションワゴン(ツーリング)を好み、長年に渡り乗り継ぐWカメラマンは、次のように話します。
「一番の利点は、例えば地下駐車場に停車した際、後方のスペースが狭くても、ガラスハッチだけ開けてラゲッジスペースにアクセスできることです。
バックドアの開閉は案外重くて力が必要なのですが、ガラスハッチなら片手で荷物を持っている時でも、上げ下げも軽いです。
大きくない荷物なら、ガラスハッチを10cm位開けるだけで積むこともできます。
また荷物を満載しバックドアを開けた際、積荷が落ちることもあります。バックドアから出し入れすれば、それも避けられます」
比較的背の低いステーションワゴンタイプの場合、使い勝手はかなり良好なようです。
さらに動作が楽なことで得られる効能もあるといいます。
「夜の住宅街やキャンプ場などでは周囲が静かなため、大きな音がしてしまうドアの開閉に気を使うのですが、ガラスハッチでは動作も小さく、静かな音で開閉が可能なのも嬉しいところです」
一方で、背の高いミニバンのセレナでも、2016年発表の5代目(C27型)でガラスハッチ(ハーフバックドア)が初採用されました。
日産の開発者は、5代目セレナを発表した際、ミニバンを日常的に利用する小柄な女性ユーザーにも配慮し、ガラスハッチの開口部を低く実用的な高さに設定していると説明していました。
これがユーザーにも好評だったようで、2022年11月のフルモデルチェンジでも継続採用されています。
新型セレナ(C28型)ではさらに開口時のサイズを見直し、より狭い駐車スペースでも使えるように改良を加えたといい、通常のバックドアに対し約半分のスペースがあれば開閉できるといいます。
このように、数多くのメリットを持つバックドアのガラスハッチ。新型セレナのように再び搭載するクルマが増えることを期待したいところです。
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トヨタ「ハイラックスサーフ」やルノー「カングービボップ」などごく一部のモデルでは、後部の窓が電動開閉可能となっていました。バックドア内に窓が格納されるパワーウィンドウを採用していたのです。
季節の良い時期に窓を全開にして走ると、風が吹き抜けて実に気持ち良く、普通のクルマではなかなか味わえない爽快感を得られる装備といえるでしょう。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。
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