スペアタイヤが積まれていない!? 近年増える車載「パンク修理キット」はどうやって使う?
近年はスペアタイヤに代わり、「パンク修理キット」が車載されるケースが増えています。どのように使用すれば良いのでしょうか。
「パンク修理キット」はあくまで応急処置の手段
最近は「スペアタイヤ」を搭載していないクルマが増えていますが、代わりに載っている「パンク修理キット」とはどういうものなのでしょう。
そしてパンク修理キットでは対処できない場合、どうしたらよいのでしょうか。
以前は、パンクした際の修理交換用として、テンパータイヤなどと呼ばれる細身のスペアタイヤが装備されていたり、標準タイヤと同様のサイズのタイヤが、ボディ後部の底面や背面などに装備されていたりすることがほとんどでした。
しかし、近年はこのようなスペアタイヤが装備されておらず、ディーラーオプションになっていたり、その代わりにパンク修理キットが装備されていたりする新車が増えてきました。
これは、パンクすることなく車齢を迎えるクルマが多く、一度も使わず捨てられてしまうという無駄を減らす環境配慮の点や、重量のあるスペアタイヤを乗せて走行することによる燃費の悪化を防ぐという点、コストダウンできる点などが挙げられます。
また、スペアタイヤを積載しないことで、タイヤ交換に伴うレンチやジャッキなどの車載工具の削減、スペアタイヤを積載するために確保していたスペースの有効活用もできるなどメリットが多いことも、スペアタイヤからパンク修理キットに移行していった背景としてあります。
簡単にできる市販のパンク修理キットですが、主に2つのタイプがあります。
ひとつが、釘などが刺さった穴に修理剤を差し込んでエア漏れをとめる仕組みで、恒久的修理に対応しているタイプ。
もうひとつは、スプレー缶に液状修理剤が入っていて、タイヤのエアバルブに挿し込みスプレーする要領で液状の修理剤をタイヤの中に充填し、タイヤの穴の内側から穴を埋め、エア漏れを止める仕組みの応急用があります。
しかし多くの新車の装備として搭載されているものはこれらの市販品とは異なり、液状の補修液と電動のエアコンプレッサーをセットにしたタイプとなっています。
パンクの中で、車載のパンク修理キットで修理できるパンクは、タイヤの接地面に釘やネジなどが刺さった程度の軽度(4mm程度のキズ)のパンクに限ります。
タイヤが割けてしまったようなパンクや、ホイールが破損してしまった場合、車載のパンク修理キットは使用できません。また2箇所以上のキズや、2本以上のタイヤには使用できません。
そして車載のパンク修理キットは、あくまで応急用という位置づけです。修理後はディーラーやガソリンスタンド、整備工場、ピットのあるカー用品店などで恒久的なタイヤ修理を行ったり、新品タイヤへの交換が必要となります。
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