スペアタイヤが積まれていない!? 近年増える車載「パンク修理キット」はどうやって使う?
車載パンク修理キットの使い方を詳しく伝授!
続いて、車載パンク修理キットの一般的な使い方について紹介します。
今回はトヨタ「プリウス」の例で挙げます。車種や年式によって使い方が異なる場合があるので、必ず事前にクルマに備え付けの取扱書で確認してください。
まずは前準備として、走行中にパンクが確認された場合は、ハザードランプを付け、地面が固く平らで安全な場所に移動します。
そしてパーキングブレーキを作動させ、AT車であればPレンジするなどクルマが移動しないようにします。
また、ボディなどに貼り付けてあるタイヤ空気圧ラベルの指定空気圧を確認します。ラベルは運転席側ピラーや給油口などに貼ってあることが多いです。
ラゲッジルームなどに設置されているパンク修理キットを取り出し、パンクしたタイヤのバルブキャップを外し、パンク補修液のノズルキャップを外します。そして、タイヤのバルブにパンク補修液のノズルを接続します。
パンク補修液のボトルキャップを外し、エアコンプレッサーのホースに接続します。エアコンプレッサーの電源プラグを外し、クルマのアクセサリーソケットに挿し込みます。
エアコンプレッサーのスイッチをONにし、パンク補修液と空気をパンクしたタイヤに充填します。指定の空気圧になるまで充填されたら、エアコンプレッサーのスイッチをOFFにします。
指定の空気圧になるまでは通常1分、低温時でも5分程度ですが、パンク穴からエアが漏れてしまう場合もあるため、空気圧が高まるまで充填する必要があります。
なお、35分以上充填しても指定空気圧にならない場合は、修理ができないパンクであるということになります。
充填後は、電源プラグをはずし、バルブからノズルを取り外します。また、エアコンプレッサーの空気圧逃しボタンを押してパンク補修液のボトル内の圧力を抜きます。以降は取扱書の手順に従い、片づけ収納します。
タイヤ内の補修液を均等に広げて補修するためには、直ちに約5kmの距離を時速80km以下で、急加速、急ハンドル、急ブレーキなどせず、安全に配慮しながら走行します。走行後安全な場所で、再びエアコンプレッサーを接続し、空気圧が適正であることを確認してください。
もし空気圧が不足している場合は、指定の空気圧になるまでエアコンプレッサーでタイヤにエアを充填し、エアコンプレッサーを外し、再び約5kmの距離を時速80km以下で安全に配慮しながら走行し、応急修理ができているかを確認してください。なお、エア漏れが止まらない場合は、修理ができないパンクであるということになります。
パンク修理が無事完了したら、応急パンク修理をしたことを忘れないように運転手から見やすいところに、付属の「速度制限ラベル」を貼り付けておいてください。
車載のパンク修理キットは、そのクルマ専用に作られています。タイヤサイズの違うクルマで使用した場合は、補修液が不足してしまう場合もあります。また、指定のタイヤと大きくサイズの違うタイヤに変えた際も同様なことが考えられるので、使用の際は注意が必要です。
なお、補修液は修理の際に飛び散ることがあります。ホイールやボディ、衣服等に付着したり、放置すると取れなくなくなったり、シミになったりする可能性があるので、補修液の取り付け、取り外しは、手順に従い丁寧に慎重に行いましょう。
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パンク修理中にエアコンプレッサーを作動させる場合は、タイヤが破裂する恐れがあるので、補修中のタイヤから離れてください。またエアコンプレッサーは長時間連続で使用するとオーバーヒートする場合があるので、エアコンプレッサー指定の時間内で使用するように心がけてください。
パンク修理キットに付属されているパンク補修液には有効期限があります。期限が切れていると適切な修理ができない場合もあるため、万が一の際に慌てないように、パンク修理キットの装備位置を確認しておくとともに、パンク補修液の有効期限のチェックを行っておくと良いでしょう。
パンク修理キットに含まれるエアコンプレッサーは、日常のメンテナンスの際のタイヤ空気の補充にも使えます。使い方や故障の点検もかねて、タイヤエアチェックの際に使ってみることもオススメです。
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