レクサス版ランクルプラド「GX」ついに日本導入!? “車上泊”できる本格アウトドア仕様を国内公開した訳
レクサスは東京アウトドアショー2023で「GX」のアウトドア仕様を展示しました。日本未発売のGXをあえて国内のイベントで出展したのにはどのような狙いがあるのでしょうか。
レクサスの新戦略「オーバートレイル プロジェクト」とは?
2023年1月13日から15日に開催された「東京オートサロン2023」でレクサスは、日本未導入の「GX」(左ハンドル車)を展示しました。
「GXがついに日本上陸なのか!?」とメディアや来場者がざわついたのですが、真相はどうなのでしょうか。
GXは「LX」と「RX」の中間に位置するSUVで、主な仕向け地は北米と中東です。基本的に日本で販売されるトヨタ「ランドクルーザープラド」をベースとしており、エンジンは排気量4.6リッターV型8気筒であることから「GX460」を名乗っています。
直近では2022年8月に北米で発売された「2023年モデル」に特別仕様車「ブラックラインスペシャル」を設定し、限定3000台を導入。新色「エミネントホワイトパール」が人気となっています。
日本未導入のGXですが、一般ユーザーや一部の事業者が北米から並行輸入したGXは存在するものの、レクサス本体が日本でおこなわれる規模の大きなイベントでGXを正式にお披露目するのは今回が初めてではないでしょうか。だからこそ、今回の展示を日本版GX登場の布石と見る人が少なくないのです。
では、なぜこのタイミングでGXが展示されることになったのでしょうか。
レクサス関係者によると、東京オートサロン2023と併催された「東京アウトドアショー」で、レクサスの新戦略「OVERTRAIL PROJECT(オーバートレイル プロジェクト)」を世界発表したことがキッカケです。
「オーバートレイル」とは一般名詞ではなく、レクサスによる造語。アメリカや欧州では近年、「オーバーランド」という、森林や原野など舗装されていない道なき道を行く、エクストリーム(極限状態)な走行体験が流行しています。
また、森林や高原などでスポーツや旅行感覚で楽しむ、トレイルランニングやトレイルウォーキングの愛好者が日本のみならずグローバルで増えている状況もあり、「オーバーランド」と「トレイル」が融合して、「オーバートレイル」となったのです。
一方で、自動車産業界は近年、カーボンニュートラルへの対応が必須となっています。
地球上の二酸化炭素排出量について、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、EV、燃料電池車、水素燃料車などの次世代車を活用して排出量を可能な限り減らすことや、自然環境を大切にして、二酸化炭素吸収量を維持したり、植林などによって二酸化炭素吸収量を増やすことで、二酸化炭素の「出」と「入」を相殺(ニュートラル)にしようという考え方がカーボンニュートラルです。
こうしたなか、トヨタの豊田章男社長は東京オートサロン2023のプレゼンテーションで「保有でもカーボンニュートラル」を推奨しました。つまり、アフターマーケットでのカスタマイズでも、積極的にカーボンニュートラルを考えていこうというのです。
そのうえで、レクサス関係者は「カーボンニュートラルは自然を守ること。自然に触れて、自然を楽しみ、アウトドアスタイル(の自動車カルチャー)を通じてユーザーの皆さんに自然を守ることを体感していただきたい」という、オーバートレイル プロジェクトに対する熱い想いを語ってくれました。
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