発売25年で「海外流出」の危機!? 「スカイライン」「ランエボ」絶滅を救え! いま狙うべき98年式「国産スポーツセダン」3選
新型車が発売後5年、10年と経過するなかで、25年はひとつの大きな節目といえます。そこで2023年に発売後25年を迎える国産スポーツセダンを3車種ピックアップして紹介します。
1998年がもう「25年前」!? 何がデビューした?
かつては10年10万キロがクルマの寿命だといわれてきましたが、今では20年以上経過しても現役のクルマを見かけます。
25年前に発売されたクルマのなかには、今なお根強い人気を誇る国産スポーツセダンも多く存在します。どのようなものがあるのでしょうか。
●トヨタ「アルテッツァ」
トヨタのスポーツセダン「アルテッツァ」は1998年10月に発売。全長4400mm×全幅1720mmと控えめなボディサイズでありながら、FRレイアウトを採用。ヨーロピアンなスタイリングと、「クロノグラフ」メーターをはじめ高級感のあるデザインが特徴です。
搭載されるパワーユニットは高回転型直列4気筒エンジンの「3S-GE」とスムーズなフィーリングが特徴の直列6気筒「1G-FE」を用意するなど、走り好きな大人のためのFRセダンというパッケージが魅力のクルマでした。
のちにステーションワゴンの「アルテッツァ ジータ」を新設定したり、セダンのすべてのグレードでMTが選択できるようになったほか、北米向け高級ブランド「レクサスIS」としても展開されたことをきっかけに、そのレクサス仕様に合わせた内装を持つ上級グレード「Lエディション」を設定するなど熟成を重ね、2005年7月に販売を終了しました。
後継車種は現在も販売しているレクサス「IS」が該当します。
●日産「スカイライン(R34型)」
日産を代表するセダンの「スカイライン」は1957年より続く歴史の長いクルマです。10代目となる通称「R34スカイライン」は1998年5月に発売されました。
R34スカイラインはこれまでのスカイラインらしさを踏襲しつつ、精悍なデザインと走る、曲がる、止まるというクルマ本来の基本性能を追求したといい、「本物のスポーツセダン&クーペ」をコンセプトとしています。
搭載されるエンジンは3種類の直列6気筒エンジン「NEO ストレート6」で、そのなかでターボグレード「25GT-X TURBO」「25GT TURBO」に搭載の「RB25DET」エンジンは最高出力280馬力を誇るなど、ハイパフォーマンスモデルも用意されていました。
翌年の1999年1月には最高峰の「スカイライン GT-R(BNR34型)」が発売となっています。
そんなR34スカイラインですが、2001年6月に発売の11代目スカイライン(V35型)にバトンタッチし販売を終了しました。
●三菱「ランサーエボリューション V」
三菱の「ランサーエボリューション」(ランエボ)シリーズは、同社のセダン「ランサー」のハイパフォーマンスモデルで、世界ラリー選手権(WRC)の参戦を目的として1992年に初代モデル(通称:ランエボ1)が登場しました。
ランサーエボリューションはWRCに合わせてほぼ毎年進化を続け、1998年1月には5代目となるランサーエボリューションV(通称:ランエボ5)が発売。これは、2年前にベース車両の「ランサー」がモデルチェンジしたことに合わせた形での刷新となりました。
エボ5はシリーズ史上初となる幅1700mmを超えて3ナンバー車となり、ワイドトレッド化などによる操縦安定性の向上や、エボ1から引き続き搭載される「4G63」型2リッター直列4気筒ターボエンジンのトルク向上、サイズアップしたブレンボ社製ブレーキの採用などが特徴となっています。
ちょうど1年後の1999年1月、ランエボ5はさらに進化した「ランサーエボリューションVI(通称:ランエボ6)」へとモデルチェンジがおこなわれ、販売を終了しました。
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近年では世界的に1980年代から90年代のネオクラシックな日本製スポーツカー人気が高まっており、そのなかでアメリカの「25年ルール」というものが問題視されています。
これは本来、右側通行のアメリカでは左ハンドル車でなければ国内でのナンバー登録ができないところ、製造後25年を経過すると「クラシックカー」扱いとなり、特例として右ハンドル車でも登録できるようになるという、アメリカ特有の規定を指します。
好景気だった時代を背景に、日産「スカイライン GT-R」などに代表される国産スポーツカーが各社から発売され、しかもその多くが北米では未販売であったことから、25年を経過した貴重なモデルがいまになってアメリカへと続々と流出しているのです。
今回紹介した3車種はファンも多く、もし今後所有したいと考えているのであれば、中古車相場が高騰し国外流出する前に手を打っておいたほうが無難といえそうです。
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