マツダが「名前を変えた」!? モータースポーツ活動が新たに名乗る「マツダスピリットレーシング」の狙いとは
マツダのモータースポーツ部門は、近年「MAZDA SPIRIT RACING(マツダスピリットレーシング)」の名称で活動をおこなっています。かつてのブランド「MAZDASPEED(マツダスピード)」を名乗らない理由とは。
マツダのモータースポーツといえばかつては「マツダスピード」だった
マツダのモータースポーツ部門といえば、クルマ好きの間では「MAZDASPEED(マツダスピード)」の名が知られていますが、近年は「MAZDA SPIRIT RACING(マツダスピリットレーシング)」として、新たな活動をおこなっています。
マツダスピリットレーシングの位置づけや狙いについて探ります。
マツダのモータースポーツといえば、1992年にルマン24時間レース総合優勝を飾るなど数々の輝かしい実績を誇る「マツダスピード」を思い浮かべる人が少なくないのではないでしょうか。
マツダ系列のモータースポーツ会社、そしてモータースポーツ部門の名称ですが、2006年、5ドアハッチバック「アクセラスポーツ」に設定された2.3リッターターボ搭載のホットハッチ「マツダスピードアクセラ」にも冠され、クルマ好きの間では大きな話題になったものです。
しかし、現在マツダが参戦しているスーパー耐久シリーズでは、歴史あるマツダスピードではなく、マツダスピリットレーシングという名称を使っています。そこには、マツダとして新たな狙いがあるといいます。
その実態を知るため、岡山国際サーキットで2022年11月5日から6日に開催された、「MAZDA FAN FESTA 2022 IN OKAYAMA(マツダファンフェスタ2022 イン岡山)」を訪れ、マツダ役員や各部門のマツダ社員、またマツダOBの方々から直接話を聞いてみました。
まずは、マツダスピリットレーシング誕生の背景から振り返ってみましょう。
発案者は、マツダのデザイン本部を率いて「魂動(こどう)デザイン」を強力に推進し、現在はシニアフェロー(ブランドデザイン)を務める前田育男氏です。
前田氏は若い頃からプライベーターとしてラリーやレースに参戦してきたという経験のなかで、マツダがマツダユーザーとより近い関係になれるような、モータースポーツを使った新しいブランドのあり方を考えてきたといいます。
そうしたなかで、プライベーターとセミプロやプロフェッショナルドライバーが混走するスーパー耐久シリーズへ、マツダ本社チームとしての参戦を計画したのです。
狙いは、マツダが独自開催する「ロードスターNR-A」のワンメイクレース「パーティレース」からステップアップするための受け皿になること。
そして、そうしたマツダを愛するユーザーと、マツダ本社の各部門関係者が有志として集まる活動を連携することで、マツダらしい新しいブランド価値を創っていこうというものでした。
近年は「MAZDA SPRIT RACING(マツダスピリットレーシング)」として、
SPRIT→SPIRITですよね?
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。