「未払い」はいないの!? 急増中の「チケットレス」「ゲートなし」駐車場はいったいどんな仕組み?

「ナンバー」認識システムを活用した新たなサービス展開も進む

 チケットレス駐車場サービス、スマートパークの担当者は、今後のサービス展開について次のように説明します。

チケットレス駐車システム「スマートパーク」に設置されるのは「精算機」もしくは「フルスペックキャッシュレス精算機」「カメラ」というシンプルな構成だ[ピットデザイン公式Webサイトより]
チケットレス駐車システム「スマートパーク」に設置されるのは「精算機」もしくは「フルスペックキャッシュレス精算機」「カメラ」というシンプルな構成だ[ピットデザイン公式Webサイトより]

「弊社では、早くからキャッシュレス対応やスマートフォン・アプリによる清算など、利用者の利便性の向上に取り組んできました。

 今年2022年秋にリリースした新サービスは、圧倒的多数の善意の利用者にとって心地よい仕組み作りに向けたものや、ICT(情報通信技術)との親和性を生かして、周辺システムとの連携に関わるものが増えています」

 同社でこの秋にサービス開始されたのが「未払い共有」です。

 これまでのシステムでも、間違えて清算せずに出庫した車両は、次回の入庫時に未払い分もあわせて清算できるようになっていました。

 今回はそれに加えて、他の商業施設のスマートパークに入庫したときでも支払いが可能になるというものです。

 またほかにも、身障者向けスペースの適正利用を目指し開発された、ゲートの設置や未登録車両の駐車を警告するなどのサービス「身障者向け駐車スペース適正利用」、ウェブ注文した商品を指定した店の場所に行くと商品を受け渡す「ドライブピックアップ」、QRコードを精算機にかざすと割引等を行う「アプリQRコードでのサービス付与」、ホテル向けの清算端末へのスマートパーク対応などが実施されているそうです。

 どれもナンバーを認識して、そのデータを活用するものばかりです。

 その可能性はまだまだ大きく、どんどんと新しいサービスが生まれてくると担当者は予告します。

「駐車場予約サービスはこれまでも提供していましたが、今後は、空港/駅/テーマパーク/宿泊施設/複合施設などで、チケットレス駐車場サービスと連動した予約サービスを開始します。

 また、精算機を設置せずにスマートフォン アプリのみで運営する『スマートパーク ネクスト』に、紙のサービス券を発行しない完全ペーパーレスのオプションを予定しています。

 そして、店舗施設のスマートフォン アプリ上からも駐車場のサービス付与や清算などをタッチレスで完了できる連携サービスも開発しています」

※ ※ ※

 チケットレス駐車場サービスで紙の駐車券や入口のゲートがなくなるだけでなく、清算もスマートになり、予約も可能になるというのは嬉しい進化といえます。

 駐車場の進化は、まだまだ止まることはないようです。

【画像】「増殖中!?」出入口に「ゲートがない駐車場」の様子を写真で見る(26枚)

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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