「カーエアコン」“効き”を復活させたい! プロに頼むか自分でやるか? ベストなリフレッシュ方法とは?
自分でできるリフレッシュ方法
それでも、自分でできるメンテナンスはあります。それが「フィルター交換」と「コンデンサー」の洗浄です。
「カーエアコンのフィルターは、たいていがグローブボックスの奥にカートリッジ形式で設置されています。これは説明書やインターネットで車種の作業動画などを検索すれば出てきます。
パネルを外したりする手間はありますが、フィルター交換は自分でもできるメンテナンスだと思います」(メカニック Kさん)

それでは、グリル下、またはフロントバンパー奥にあるコンデンサーの洗浄はどうでしょうか。
「これも自身でできる範疇のメンテナンスだと思います。
ただし注意したいのは、もともとフロントのエア吸入口、またはグリルから入ってくるレベルの水(一般的な雨レベル)を想定し設計されているので、ボンネットを開けてまでの洗浄はむしろ逆効果。
コンデンサー本体が水圧によって変形してしまう可能性もあるので、通常の洗車時に、グリルなどから見える範囲を多少念入りに洗い流すだけで十分です」(メカニック Kさん)
やはりそれ以上のメンテナンスとなると、プロに任せたほうが間違いなさそうです。
エアコンの効きが悪くなると真っ先に疑いたくなるのが「エアコンガスの不足」です。
よくカー用品店などで「エアコンガス(冷媒)を新品に入れ替えてリフレッシュ!」という謳い文句を見かけたこともあるでしょう。
しかしメカニックのKさんによると、エアコンの効きが悪い場合やガスの圧力不足やそのほかの装置の目詰まりなどが原因なケースがほとんどなのだとか。つまりエアコンガスを入れ替える必要はないのだそうです。
「もちろん、エアコンガスを入れ替えることが悪いではありません。ただ、エアコンの効きが悪いのは、圧力を変化させるコンプレッサーやエキスパンションバルブの不具合の可能性が高く、ガス自体に問題があるわけではないんです。
ガスが不足するということは循環システムのどこかに漏れがあるということでもあり、単純に入れ替えれば劇的に冷えるようになるわけではないことをご理解いただければと思います」(メカニック Kさん)
エアコンガスに限っては「補充はあっても入れ替えは意味なし」というのが正解のようです。
ユーザーからすれば無駄な交換でお金を使うより、ほかに診てもらう部分があることを考えたほうが良いかもしれないです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。












