約400万円! 新型「“6ドア”ミニバン」発表! 旧車デザインד4人”寝れる「広々内装」がイイ! 300馬力超えのフルグッド「サマー」中国に登場

レトロルックなPHEVを手がける中国の「フルグッド」が、2025年4月23日より開幕した上海モーターショー2025にて新たなモデルを発表しました。いったいどのようなクルマなのでしょうか。

まさかの6ドアミニバン登場!

 レトロルックなPHEVを手がける中国の「フルグッド(富古汽車)」が、2025年4月23日より開幕した上海モーターショー2025にて新型「サマー」を発表しました。

ワーゲンバス…じゃない! 6ドアミニバン!
ワーゲンバス…じゃない! 6ドアミニバン!

 世界最大の自動車市場を誇る中国ですが、一方で旧車文化は他国に比べて遅れています。

 日本のように自由に海外から旧車を輸入して公道を走らせられないだけでなく、中国国内で販売された自動車でも古くなると車検が年に一回となり、一度でも逃すとその車両は二度と公道を走行できなくなります。

 また、大都市では古い環境基準に適合する車両は都心部の走行が禁じられたりと、旧車を取り巻く環境は厳しいものとなっています。

 世界中の象徴的な旧車を自由に楽しむことのできない中国ですが、中国の自動車メーカー フルグッドはその状況でも旧車文化を手軽に楽しみたい人のためのメーカーです。

 フルグッドの関連会社「松散機車」は元々、1995年に誕生した改造バイク「チョッパー」の愛好家が集うクラブでした。

 2000年からは独自でチョッパーバイクの設計を始めるなど商用活動も開始、そして2019年には1958年型シボレー コルベットから着想を得たPHEV「SSドルフィン」を発表しました。

 SSドルフィンはBYDのプラットフォームやパワートレインを流用しているものの、姿こそは古き良きコルベットのダイナミックなボディを上手く再現しています。

 そんなフルグッドが上海モーターショー2025にて発表した新たなモデルが新型サマーです。

 見た目はフォルクスワーゲンが1950年に生産を開始した「タイプ2(バス)」をモチーフとしていますが、何よりも驚愕なのがドアの枚数です。

 サマーは左右それぞれに3枚ドアを持つ6ドアミニバンとなっており、中の座席も3列シート構成となっています。

 シートは自由にアレンジできるようで、2列目と3列目を対面にさせたり、すべてフルフラットにして大きなベッドにしたり、2列目以降を取り外して荷物スペースを確保したりと、その組み合わせは多岐に渡ります。

 ボディサイズは全長5000 mm×全幅2050 mm×全高1950 mm、ホイールベース3250 mmと、4人家族が車中泊できるほどの大空間をアピールしています。

 エクステリアデザインは前述のようにフォルクスワーゲン タイプ2から着想を得ていますが、前後のLEDライトやフロントグリル周りのLED加飾、巨大なフロントガラスなど多くの点で未来的なデザイン要素も取り入れています。

 単にアイコニックな旧車デザインを真似するだけでなく、そこから発展させてレトロフューチャーな見た目にしているのはユニークな点かもしれません。

 パワートレインは小型車の生産を得意する「柳州五菱」の1.5リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載、容量15 kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池と出力187 hpの前輪モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド車(PHEV)です。エンジンと合わせてシステム最高出力324 hp・最大トルク550 Nmを誇ります。

 奇抜な見た目をしていますが、現代のクルマとして必要な安全装備はしっかりと搭載しています。ABSやTCS、EBDだけでなく、電子式パーキングブレーキや定速クルーズコントロール、パワーステアリングといった快適装備も備えています。

 そのほかにも、車内には8つのUSB電源に12.8インチセンターディスプレイ、10スピーカーオーディオシステム、運転席・助手席用シートヒーター/ベンチレーションなどを主要装備としています。

 販売を行なうのはフルグッドである一方、生産は小型バスなどを手がける「南京金龍客車」が担当します。中国では実績のない企業が自動車生産の許可をもらうのが難しく、また乏しい生産設備などを理由として生産を他企業に委託している形です。

 サマーの予約価格は32.8万元(約696.1万円)としていますが、上海モーターショー2025限定価格で26.8万元(約568.7万円)、さらには最初の5000台限定で19.8万元(約420.1万円)から販売するようです。

 実際には5000台も売れないでしょうから元々限定価格での販売を想定していそうですが、レトロチックな見た目のPHEVがこの値段で手に入るのは確かにお得かもしれません。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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