老朽化で「鉄筋消失」! ピンチヒッターは「幻の可動橋」!? 全国で2番目に古い東京「海底道路トンネル」で進む大規模更新作戦
東京の首都高速「羽田トンネル」は供用開始から58年が経過し、大規模更新が必要に。しかし大量の交通をさばくため通行止めにはできず、迂回路として、トンネルに並行する「羽田可動橋」を活用する案が浮上しています。
20年以上運用停止の「羽田可動橋」を活用へ
東京の羽田空港近くの川に、長年にわたりそのままになっている「ぶつ切りのようになった橋」。今、この風変わりな橋を「トンネル修繕のピンチヒッター」として再活用する案が浮上しています。
この「ぶつ切り橋」は、首都高速1号羽田線の「羽田可動橋」と呼ばれる旋回橋です。海老取川をくぐる本線の羽田トンネルのすぐ隣に、架けられています。
船を通すために橋桁は途中で切れていますが、名前のとおり橋桁が動き、1本の橋としてつながります。本線が混雑しているときに、空港西入口からトンネルをくぐらずに上り本線に合流できるようにするランプとして使われてきました。
しかしそのめずらしい橋も、1998年に運用が停止に。それ以降、空港西入口からの合流はトンネル手前のみに固定され、橋は20年以上にわたり“ぶつ切り”のままになっています。
しかしそんな羽田可動橋に、転機が訪れるかもしれません。
2022年9月、首都高速本社で第5回「首都高速道路の大規模更新・修繕及び機能強化に関する技術検討委員会」が開かれました。
この時に議題の一つとして挙がったのが、羽田トンネルの大規模更新です。
羽田トンネルは、東京都大田区の羽田空港近くにある首都高速1号羽田線の本線トンネルです。長さ300m(海底部240m)、片側2車線ずつのトンネルが海老取川の河口近くをくぐります。
深刻なのがその老朽化です。
トンネルは1964年8月の開通から58年が経過しています。道路の海底トンネルとしては、1958年に開通した国道2号の関門トンネルに次いで全国で2番目に古い歴史を持ちます。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。