開閉不能! 車のドアハンドル「フラップタイプ」は壊れやすい!? 故障したときの対処法は?

壊れたら修理より交換するのが安心

 フラップタイプがダメだったかというとそんなことはないのですが、経年劣化や引っ張る力の加減などで、バキッと取れてしまうこともあるようです。

 これが10年以上前のモデルならまだ多少は納得できますが、比較的新しい軽自動車などでもときどき見られる症状なのだそうです。

 フラップタイプのドアハンドルは、どのようなタイミングで壊れてしまうことがあるのでしょうか。埼玉県のF整備士に聞いてみました。

グリップタイプのドアハンドル
グリップタイプのドアハンドル

「冬にドアハンドル周辺が寒さで硬直しているときや、急いで強く引っ張ってしまうことで壊れてしまうことがよくあります。

 その場合はほかのドアから車内に入って内側から開けることになりますが、チャイルドロックがかかっていると内側からドアを開けるのも困難になります」

 たとえば2005年までのダイハツ「ムーヴ(3代目)」やトヨタ「ヴィッツ(初代)」など、10年以上も経過している車両では、ドアハンドルのような力がかかりやすいパーツは経年劣化でかなり壊れやすくなっているといいます。

「ちなみにグリップタイプでも内側のワイヤーが切れてしまうこともあります。

 とくにリアスライドドアになっている日産『セレナ(C25型)』などで壊れることが多いようで、修理依頼を受けたことがありました」(F整備士)

 最近は、年式が古いクルマのパーツのストックがなくなりやすく、新規での入手が難しくなっているものの、ドアハンドルに関しては入手しやすいパーツだといえ、まだ慌てるほどではないそうです。

 フラップタイプにしてもグリップタイプにしても、一度壊れてしまったドアハンドルは修復可能でも、新品のパーツに交換したほうが強度も安心ですし、価格的にもお勧めとのこと。

 目安として、パーツ代は5000円以下、工賃を含めても1万円はしないようなので、壊れてしまったときは新品のドアハンドルに交換したほうが良さそうです。

「キーレスエントリーやスマートキーの普及でかなり減少しましたが、ドアハンドル周辺は傷がつきやすい箇所でもあります。クローム処理されているパーツが傷によって白ボケしてきますので、できるだけ優しく扱ってください」(F整備士)

 ちなみに、ドアが開かなくなる原因として考えられるのは、「ドアハンドル自体の劣化・故障」「ドアロックスイッチの不具合・故障」「ドアロック機構の固着」「ドアロック(ドアストライカーを掴む・離す)を動かすアクチュエータの故障」などがあります。

 構造さえ理解すればDIYで修理できそうなのですが、ドアハンドルやドアロックは安全面にも関する部分であり、やはりディーラーや販売店、整備工場などで直してもらうほうが安心でしょう。

「長期間ドアを開閉していない場合などは、ゴムでできているウェザーストリップなどがドアに張り付いてしまうこともあります。もともとドアの開閉によって傷みやすい保安部品ですので、張り付いたりベタついたり一部切れ目が入ってしまったなどの劣化が見られる場合は、新品パーツのストックがあるうちに交換することをお勧めします」(F整備士)

※ ※ ※

 ドアハンドルは交換でも価格自体は安いパーツですが、壊れてしまうと不便なものです。不具合が生じる前にというのは難しいでしょうが、壊れてしまったら新品に交換するのが良さそうです。

 何気なく開閉している人が多いと思いますが、ときには内側のドアハンドルが壊れてしまうこともあるので、できる限り丁寧に扱いたい部分のひとつです。

【画像】絶滅寸前のフラップ式ドアハンドル「ジムニー」では健在! GT-Rのドアハンドルが初見殺し!(19枚)

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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