ついに「フェラーリ」まで「SUV」! 「超高級SUV」の原点はトヨタ「RAV4」!? 高級SUV普及の転機とは
スポーツカー領域まで広がったSUVはさらに拡大し「超高級」へ
カイエンによりスポーツカーの領域にまで広がったSUVは、さらに超高級車やスーパーカーのジャンルにも広がっていきます。
2016年に、ベントレーは「ベンテイガ」を発売します。
ベントレーのアイデンティティである丸形4灯式ヘッドライトとラジエーターグリル、大きく張り出したリヤフェンダーが特徴で、ベントレーのセダンモデルらしさと5ドアステーションワゴンのボディ、地上高が高いスタイルを組み合わせて、独特な魅力を醸し出しています。
さらに同年、ジャガーは「F-PACE」を発売。概ね同時期のセダンモデルである「XJ」や「XF」とも共通する堂々としたラジエーターグリルと、薄目のヘッドライトの組み合わせが特徴のモデルです。
2018年になると、ランボルギーニーが「ウルス」をデビューさせ、SUV市場に進出します。
ランボルギーニらしいシャープな造形と、全高が低く、ボディ後方に向かうにつれてルーフがなだらかに下がっていく、クーペ的なスタイルが特徴です。
同じ年、ロールスロイスは「カリナン」を発売します。セダン系モデルと共通イメージのフロントグリルとヘッドライトに、ボクシーなボディスタイルが組み合わされており、クラシカルな乗用車的イメージが特徴です。
2019年にアストンマーチンは「DBX」を発売します。
独特な曲線を持ち、力強さを感じるアンダーボディと、比較的小さく見えるグリーンハウスの組み合わせが特徴です。
このように、各社とも自社の伝統的スタイルを生かしながら、それぞれのメーカーらしいSUVを成立させてきたのが、2015年以降の動向でした。
2022年現在、多くのメーカーが高級、高価格SUVをラインナップしています。
通常2BOX形状のSUVではなく、Cピラーの角度をなだらかにしたクーペスタイルやセダンスタイルなど、異なるスタイルも登場しました。
2022年9月1日に発表された「クラウン クロスオーバー」は、旧型以上にリヤガラスとトランクをなだらかにつなげ、一見ハッチバックモデルのように見えながら独立したトランクを設けていたセダンとSUVのクロスオーバースタイル。
そして2022年9月13日、ついにフェラーリ史上初となるSUVの「プロサングエ」が発表されました。
フェラーリはこのクルマがSUVとは説明していませんが、ホイールアーチモール、4ドア+テールゲート付きのハッチバックボディ、SUVとしては低く、フェラーリとしては高めの地上高など、実際にはクロスオーバーSUVに相当するモデルです。
乗用車モデルの地上高と全高を高くすれば済んでいたSUVが、いよいよ細かい部分の作りこみによる差別化をする時代になってきたことが分かります。
まだまだ続きそうなSUVブームですが、どんな変化をたどっていくのか、自働車業界の動向から目が離せません。
終わった
型落ちレーシングカーを売って製造費を取り戻すという商売をしていたら快適面でクレームをつけられたので、その手の客相手にスポーツカーのレプリカやGTを売りつけてレーシングカー製作費用を稼いだエンツォ御大の会社なのだから、GTスポーツにクレームをつける客にクルマもどきを売りつけることにフェラーリ社が痛痒を感じるはずがない。満を持した商品だ。儲けるだろうな。