ついに「フェラーリ」まで「SUV」! 「超高級SUV」の原点はトヨタ「RAV4」!? 高級SUV普及の転機とは
2022年9月13日にフェラーリが「SUV」の新型「プロサングエ」を世界初公開し話題になりました。昨今では今までSUVを販売していなかったフェラーリのような高級車メーカーも続々とSUVをラインナップしていますが、高級SUV普及のきっかけはどのようなクルマだったのでしょうか。
「超高級SUV」の原点はトヨタ「RAV4」?
2022年9月13日にフェラーリが「SUV」の新型「プロサングエ」を世界初公開し話題になりました。
当初は、「ジープ型乗用車」とすら呼ばれていた最低地上高が高い「SUV」ですが、様々な転機を経て今や各メーカー主流のジャンルとなりつつあり、今までSUVを販売していなかった高級車メーカーもSUVをラインナップしています。
それでは一体どのようなクルマが「高級SUV」普及のきっかけになったのでしょうか。
SUVという言葉が普及し始めたのは1960年代のアメリカでした。当時はピックアップトラックの荷台にシェル(屋根のついたキャビンスペース)を載せ、2BOX形状にしたクルマでした。
これが人気を博し、その後シェルと車体が一体化、今のSUVに近い形となりました。
日本車では、トヨタがピックアップトラック「ハイラックス」をベースに1984年に誕生させた「ハイラックスサーフ」が、当時のRV車(レジャー用車両)ブームの筆頭として人気を博しています。
いっぽうで、軍用ジープに端を発する本格的な四輪駆動車、いわゆる「クロスカントリービークル(クロカン)」モデルも、同様にRV車として支持を集めていました。
三菱の「パジェロ」やトヨタの「ランドクルーザー」シリーズが代表格です。
こうしたRV車はともに頑丈なラダーフレームのシャシーを持ち、悪路にも強いタフな造りや本格的な四輪駆動システムが特徴です。
反面で乗り心地や操縦安定性、また動力性能や燃費の面などでは、一般的なセダン車やハッチバック車にはかないませんでした。
その流れを変えたのが1994年に発売された、トヨタ「RAV4」です。
前輪駆動・横置きエンジンレイアウトのFFセダン「コロナ/カリーナ」を基本としたエンジンとプラットフォームをベースに、丸みを帯びたスマートなクロスカントリー風のボディを載せ、「ライトクロカン」という新ジャンルを作りました。
RAV4は、当時乗用車に普及が始まっていたフルタイム4WDとして悪路走破性を確保しながら、都会の風景にも合うスタイルと乗り心地や操縦安定性、そして乗用車同様の動力性能や低燃費を両立。新たなジャンルを築いたのです。
RAV4の成功を得たトヨタは、1997年に初代「ハリアー」を発売します。
ハリアーは、上級FFセダンのカムリをベースに誕生しました
北米ではトヨタの高級ブランド「レクサス RX」として売られることもあって、内外装ともに高級な仕立てとしたのが特徴です。
もはや、ライトクロカンとすら呼べないような都会的なイメージに仕上げられており、SUVやクロスオーバーという言葉がなかった当時は、RVに分類されつつも唯一無二の新しい高級車像を創り上げていました。
このように「新時代の高級乗用車」として認知された初代ハリアーは、「ホテルの入り口に乗り付けられるRV」「土の香りがしないRV」と表現されたものです。
比較的軽量なモノコックボディと乗用車的なサスペンションに、最高出力220馬力を発揮する3リッターV型6気筒エンジンを搭載して、乗用車と同等の性能を得ていました。
RVだからといって、走りを我慢しなくても乗れるコンセプトが市場に受け入れられたことが、クロスカントリービークルから現在のSUVに至る「歴史の転換点」だったのかもしれません。
ハリアー/RXは高級SUVのパイオニアとして、次の2代目モデルでいち早くハイブリッド仕様を追加するなど、乗用車としての性能をさらに研ぎ澄ませ、不動の地位を確立していきます。
終わった
型落ちレーシングカーを売って製造費を取り戻すという商売をしていたら快適面でクレームをつけられたので、その手の客相手にスポーツカーのレプリカやGTを売りつけてレーシングカー製作費用を稼いだエンツォ御大の会社なのだから、GTスポーツにクレームをつける客にクルマもどきを売りつけることにフェラーリ社が痛痒を感じるはずがない。満を持した商品だ。儲けるだろうな。