2300万でバック・トゥ・ザ・フューチャー! 時速141kmで過去に行けるタイムマシンを完全再現したクルマとは

世界的なオークションの「バレットジャクソン」にDMC「デロリアン(1981年式)」が出品され、2000万円を超える金額で落札されました。どのようなクルマなのでしょうか。

時間旅行を体験できる極上の「タイムマシン」再現モデル

 アメリカでおこなわれる世界的なオークションの「バレットジャクソン」では、クラシックカーや量産第1号車、特殊車両などさまざまなコレクターズカーが出品されています。

 2022年6月にラスベガスで開催されたオークションでは、DMC「デロリアン(1981年式)」が出品され、日本円にして2000万円を超える価格で落札されました。

オークションに出品された映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシンを再現したデロリアン(photo:Barrett Jackson Auction)
オークションに出品された映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシンを再現したデロリアン(photo:Barrett Jackson Auction)

 デロリアン(1981年式)は、1970年代から1980年代にかけてアメリカに存在したデロリアンモーターカンパニーが製造していたガルウィングドアが特徴的な2ドアクーペ。

 今回出品されたデロリアンは、大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のクリストファー・ロイド氏の演じるエメット・ブラウン博士が開発した「タイムマシン」を忠実に再現したモデルです。

 このデロリアンをタイムマシン仕様に改造したのは、テキサス州ダラスにある「ボブズ・プロップ・ショップ」。このカスタムショップは、NBCユニバーサルの認定業者でフロリダ州オーランドにあるユニバーサルスタジオに展示されている車両を含め、同様の再現モデルを40台以上、世界中の博物館・テーマパークに納入しています。

 今回出品されたデロリアンも、細部に至るまで様々なパーツを作り、劇中の車両を忠実に再現しています。

 例えばエクステリアには、リアベントや車外のメッシュレールなどの素材にアルミを採用。インテリアは、コックピット内に日付や時刻を自由にプログラムできる「タイムサーキット」、きちんと針が動いたり音が出たりする「プルトニウム・ゲージ」、天井に取り付けられた「アッパーコンソール」、「タイムトラベル」モードに作動させると明るく点灯しブザーが鳴る「フラックス・キャパシター」、リアベントから白い霧を吹き出す「フォグマシーン」などを忠実に再現しており、映画に出てきた操作やサウンドをすべて再現可能です。

 特に各フェンダーと車体上部に設置された「フラックス・ボックス」は、ロサンゼルスにあるピーターソン博物館に展示されている、実際の映画で使用されたオリジナルの車体から金型をおこしています。

 また、時速88マイル(約141km/h)で自動的に「タイムマシーン・シークエンス」が起動します。

 このクルマのギミックは、フロントトランクに設置された200Aのバッテリーによって電源供給されており、これに2000Wインバーターを通してコンセントから給電することで、エンジンを始動せず何時間も起動することが可能です。

 パワートレインは、リアに配置された2.85リッターV6エンジンに5速マニュアルトランスミッションが組み合わされ、最高出力130馬力を発揮します。

 このクルマには、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の脚本家、プロデューサー、クリエイターであるボブ・ゲイル氏と映画のオリジナルカーを製作したケヴィン・パイク氏の推薦状や鑑定書、様々なレプリカの小道具が付いています。また、サンバイザーには クリストファー・ロイド氏のサインも入っています。

 購入した際には「ボブズ・プロップ・ショップ」による使い方の説明も行われます。

※ ※ ※

 今回出品されたモデルは、公認業者による完璧なレプリカモデルで、17万500ドル(約2370万円)で落札されました。

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