高速がスゴイ! ホンダ新型「ステップワゴン」は走れるミニバン!? 走行性の高さと裏腹な気になるポイントとは
上質感あふれる「スパーダ プレミアムライン」はどう?
そして、最後は「スパーダを超えるスパーダ」、最上級グレードの「スパーダ プレミアムライン」のe:HEVモデルです。
スパーダに対して、エクステリアはプラチナ調クロームメッキ加飾と専用17インチアルミホイール+205/55R17サイズのタイヤを装備。
インテリアはスエード調表皮&プライススムースのコンビシートなどを装備。ちなみにセカンドシートにシートヒーターが装着されるはこのグレードのみです。
全体的には新型ステップワゴンのキャラクターを考えると少々背伸びした感はありますが、「オデッセイ アブソルート」(4代目)のユーザーだった筆者(山本シンヤ)としては、「その後継といっても良いかな!?」と感じさせるスポーティとプレミアムを上手にバランスさせた雰囲気です。
スパーダに対してタイヤ&ホイールの違いのみですが、乗り味は結構異なります。スパーダから薄皮一枚はがしたかのような正確性の増したステアフィール(とくに切り始め)と一体感が更に増したハンドリングが印象的でした。
ミニバンはセカンドシートが最優先となりますが、スパーダ プレミアムラインは少しだけドライバーを優先した味付けです。
乗り心地は街乗り領域では硬さは感じる部分もありますが、決して不快ではなく心地良いコツコツ感。17インチの55偏平を履いていることを考えると、快適性は優秀。走りと乗り心地のバランスは先代の「モデューロX」に近いと感じました。
ただ、欲をいえば、シートの表皮がほかのグレードよりもやや硬めで沈み込みが少なく、コーナリング時に体が支えにくいのは少々気になりました。ただ、これも距離を重ねて馴染んでくれば解消すると思われます。
そんな印象を蟻坂氏に伝えると、「そうでしょ! 実は17インチタイヤは相当こだわって開発したんですよ。新型の進化をより実感できるグレードだと自負しています」と教えてくれました。
しかし、ここでも個人的に気になるのは「プレミアムライン」というキャラクターがよくわからないネーミングです。むしろ「ステップワゴン アブソルート」のほうがわかりやすかったのではないでしょうか。
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新型ステップワゴンは、良い意味でここ最近薄めだった「ホンダらしさ」が強く感じられるモデルだと思います。
筆者が考えるホンダらしさとは「実用車+α」の性能を備えることだと思っています。
恐らく、総合的に見ると新型ノア/ヴォクシーのほうがバランスは優れていると思いますが、指名買いしたくなる“何か”は新型ステップワゴンのほうが多いように感じました。
2022年後半には日産セレナもフルモデルチェンジが予定されているといわれています。
もちろん販売台数も大事なのですが、個人的にステップワゴンはせっかく原点に戻った己の立ち位置をマイナーチェンジでライバルに寄せることだけはしてほしくないと願っています。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
仰る通りですね。
特に、ホンダセンシングに関してはスバルのアイサイトのように「ver.〇〇」という風に明記してほしいです。
また、対向車の検知、バイクの検知、交差点右左折時の歩行者や自転車の検知が可能な事がカタログやHP内でも明記されていない事。
現行フィットからのシステムはこれまでのホンダセンシングとは全く別物なので、尚更そう思います。
あとは、PM2.5等を検知する「クリーンエアー」ももっと大々的にアピールするべきではないでしょうか。
ホンダはやはり宣伝があまり上手ではありませんね…
同感です。本当に下手ですね・・・
つまんない事でも多少大袈裟にでもアピールすればいいのに。
せっかくイイモノを作っても認知されなきゃ意味ないし、他社がオイシイ所だけ持って行っちゃうよ。