どんな危険を知らせてる? 激レア標識「!」は何の注意喚起を促しているのか 「その他」の危険の正体とは

円滑な交通社会において、道路上にはさまざまな標識が設置されています。ほとんどの場合は運転免許の取得時に学びます。しかし、教本などでは見たことはあるものの「!」にはどのような意味があるのでしょうか。

安全かつ円滑な交通を実現!標識の「!」の意味は?

 道路には、安全かつ円滑な交通を後押しするために、さまざまな標識が設置されています。
 
 ほとんどの場合は運転免許の取得時に学びます。しかし、教本などでは見たことはあるものの「!」にはどのような意味があるのでしょうか。

「!」の標識となる「その他の危険」は、新潟県村上市の市道に設置されている(画像:Googleストリートビュー(C)Google)
「!」の標識となる「その他の危険」は、新潟県村上市の市道に設置されている(画像:Googleストリートビュー(C)Google)

 道路には、安全かつ円滑な交通を後押しするために、さまざまな標識が設置されています。

 標識は大きく分けて「警戒標識」「規制標識」「指示標識」「案内標識」の4つに分類されており、それぞれが重要な役割を持ちます。

 例えば、警戒標識には「落石のおそれあり」や「踏切あり」、規制標識には「一時停止」「進入禁止」、指示標識には「横断歩道」「自転車横断帯」などが該当。また、案内標識では、市町村名や目的地までの方角や距離を確認することが可能です。

 こうした標識では、文字に加えて、ピクトグラム(アイコンイラスト)で意味合いを示すものも多く、例えば、「踏切あり」には電車のイラストが、「自転車横断帯」には通行帯を通行する自転車のイラストが描かれています。

 ひらがなや漢字が読めない、子供や外国人の人でも、ピクトグラムを確認することでおおよその意味合いがわかるように配慮されています。

 そんななか、警戒標識のひとつに「!」マークの標識が存在しています。一体、どのような意味合いをもつ標識なのでしょうか。

「!」の標識は「その他の危険」を表す標識となっています。国土交通省自動車局の担当者によると、その名の通り「その他の警戒標識では表現することのできない警戒事項を表している」といいます。

 警戒標識の内容を細かく見ていくと、前出の「落石のおそれあり」や「踏切あり」に加えれて、「すべりやすい」「路面凹凸あり」「幅員減少」「Y形道路交差点あり」「道路工事中」「動物が飛び出すおそれあり」など、バリエーションは非常に豊かです。

 では、これらで表すことのできない警戒事項とは、具体的にどのようなものが挙げられるのでしょうか。

 前出の国土交通省担当者は「『その他の危険』を使用するときとしては、『路肩が弱い』『道路を塗装したばかり』といった状況が挙げられます」と話します。

「路肩が弱い」というのは、例えば、山間部などの路肩が崩れやすい道を指しており、路肩に寄って走行しすぎると、斜面が崩れる恐れがあることなどを啓発しています。

 また、担当者によると路肩が弱いことを示す際には「その他の危険」の下に「路肩注意」の文字だけが書かれた補助標識を組み合わせて使用し、その他の危険の内容がわかるように工夫しているときもあるとのことです。

 その他の危険のなかには、他にも、大雨時の冠水や、街路樹が道路に向かってせり出していることを注意喚起するものもあるようです。神奈川県川崎市や東京都町田市では、実際に「大雨冠水注意」や「街路樹注意」と書かれた「その他の危険」が目撃されています。

 ただ、こうした補助標識が付帯していない「その他の危険」も多く設置されており、運転者のなかには、「なにを警戒するべきかわからない」という人も少なくないようです。

 そうしたなかでに新潟県のホームページでは地域毎のページが設けられており、そのなかで「村上地域振興局 地域振興担当ページ」に「運転中にビックリ!謎の道路標識(珍風景番号41)」という管内の珍風景を紹介するページが存在します。

 そこでは、新潟県村上市羽黒町内の市道に補助標識が付帯にしない「!」の標識が設置されていることに触れられており、その理由について当該ページでは以下のように記載されています。

「平成16年当時、標識を設置した村上地域振興局地域整備部によると、この先に信号は無く、左カーブを主としたT字路でしたので、下り坂からの急カーブ及び合流車に注意するよう、この警戒標識が設置されました。平成19年に交差点が改良され、信号ができた今も、安全に運転できるよう、警戒喚起をしているそうです」

※ ※ ※

 このように既存の標識では表しきれないものに関しても「!」の標識が用いられているようで、新潟県内には同様の「!」がほかにも設けられており、そちらでは「この先雪崩注意」という補助標識が付帯しているようです。

 なお、前出の担当者によると、「その他の危険」の設置には、とくに規定がなく「状況や場所によって設置している」とのことです。

 設置に関しては、その道路の管理者がおこなっており、一概にどのような場所に設置されているかははっきりとしていません。

【画像】「!」はこんな所に設置されてる? さらにあたなは分かる? 間違いやすい道路標識を見る(14枚)

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