トヨタ本気の2人乗り仕様「GRカローラ」世界初公開! 最強ハッチバックに世界が驚愕! 水素カローラとの関係性とは

モリゾウ選手から「野性味が足りない」といわれ…そこから大きく変わった?

 企画当初のパワートレインはGRヤリス用の水平展開でしたが、テストをおこなったモリゾウ選手の「大きく重いGRヤリスではダメだ」、「野性味が足りない」といった評価から、大きな設計変更が入ったといいます。

 6速MTのギア比はGRヤリスと同じですが、ファイナルをローギアード。モリゾウエディションはトルクアップに対応する強化に加えて、1-3速のクロスレシオ化とファイナルのさらなるローギアードとなっています。

 車両重量は1470kg、モリゾウエディションは1440kgとGRヤリスに対して200kg近く重いですが、上記の変更によりそれを相殺できるパフォーマンスに仕上がっています。

 AWDシステムはGRヤリスと同じく電子制御油圧多板クラッチを採用する「GR-FOUR」ですが、GRカローラのパッケージングやディメンジョンに合わせた専用制御となっています。

「GRカローラ モリゾウエディション」(左)とトヨタ「GRカローラ RZ」(右)
「GRカローラ モリゾウエディション」(左)とトヨタ「GRカローラ RZ」(右)

 プラットフォームはカローラ系が採用するTNGA GA-Cですが、スポット溶接(+394点追加)や構造用接着剤(2.7m)、ブレースなどを用いて高剛性化された専用ボディとなっています。

 さらにモリゾウエディションは構造用接着剤追加(3.3m)と補強ブレースを追加。もちろん並行して軽量化もおこなわれ、CFRP製のルーフやアルミ製ボンネット/ドアなどを採用しています。

 サスペンション周りは専用のスプリング/ショックアブソーバー(モリゾウエディションはフロント・倒立モノチューブダンパー/リア・モノチューブダンパー)はもちろん、専用サスペンションメンバー(5kg軽量化+ロアアーム取り付けポイント15mmアップ)、ブッシュのピロボール化、トルセンLSD(前後)、前後対向キャリパー(フロント:4ポット/リア:2ポット)の採用など変更部位は多岐に渡ります。

 タイヤはRZが235/40R18サイズのADVAN APEX V601、モリゾウエディションは245/40R18サイズのミシュラン・パイロットスポーツカップ2を装着します

 テストを担当したレーシングドライバーの石浦宏明選手は次のように走りの印象を教えてくれました。

「GRヤリスに対してロングホイールベース&ワイドトレッドの基本素性を活かした『懐が深く』、『ストライクゾーンが広い』走りですね。

 高速コーナーが多いコースではGRヤリスより速いと思いますよ。

 RZは日常からサーキットまで万能な上に振り回して楽しめる味付け、モリゾウエディションはとにかく速さを追求した味付けになっています」

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