圏央道「ぐるり環状」はいつできる? 最初の開通から26年…5km超のトンネルも建設中 全線開通は近い?

首都圏を環状に結ぶ圏央道は、総延長の9割近くが開通していますが、ぐるりと環状になるにはあと一歩です。神奈川県と千葉県に存在する未開通区間は、いつ開通するのでしょうか。

残る未開通区間は3つ

 圏央道(首都圏中央連絡自動車道)は、東京都心からおよそ40~60kmの圏域を環状に連絡する延長約300kmの道路です。

圏央道(高速横浜環状南線・横浜湘南道路)の栄IC・JCT完成予想図(画像:国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所)
圏央道(高速横浜環状南線・横浜湘南道路)の栄IC・JCT完成予想図(画像:国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所)

 1988年には、後に圏央道に組み込まれることになる国道1号「新湘南バイパス」が開通。1996年には、青梅IC~鶴ヶ島JCT間が圏央道として初めて開通しています。

 以来、圏央道は少しずつ延伸を重ね、今では神奈川・東京・埼玉・茨城・千葉の5都県をぐるりと走り、放射状に延びる東名・新東名・中央道・関越道・東北道・常磐道・東関東道・館山道の各高速道路を結んでいます。

 しかし、神奈川県内の「高速横浜環状南線」と「横浜湘南道路」、千葉県内の大栄JCTから松尾横芝ICまでの区間は、未開通です。これらが開通して、圏央道がしっかりとした環状道路になるのは、いつなのでしょうか。区間別に見ていきます。

●高速横浜環状南線

 高速横浜環状南線は、横浜横須賀道路とその金沢支線が分かれる釜利谷JCT(横浜市金沢区)を起点とし、国道1号の戸塚IC(仮称、同・戸塚区)までを結びます。

 横浜環状道路の南側を担うとともに、圏央道の一部も構成します。

 道路は延長8.9km、6車線(栄IC・JCT~戸塚IC間は暫定2車線)、設計速度80km/hで、全体の7割近くが地下トンネルや堀割で計画されています。

 戸塚ICの予定地では、2022年3月から4月にかけて国道1号の吹上交差点が移設されるなど、建設工事が進んでいます。

 高速横浜環状南線は2025年度の開通を目指して建設中です。

●横浜湘南道路

 横浜湘南道路は、戸塚ICの手前にできる栄IC・JCT(仮称、同・栄区)で高速横浜環状南線と分かれて西進し、国道1号「藤沢バイパス」の直下をさらに進んで新湘南バイパスの藤沢IC(神奈川県藤沢市)につながります。

 延長7.5km、4車線、設計速度80km/hで、両端以外は5.6kmの長い地下トンネルとなり、途中には換気所が2か所造られる計画です。

 横浜湘南道路は、2024年度の開通を目指して建設が進められています。

●大栄JCT~松尾横芝IC

 千葉県内では、東関東道と交わる大栄JCT(成田市)から、銚子連絡道の起点である松尾横芝IC(山武市)までが未開通区間として残っています。

 道路は延長18.5km、4車線(開通時は暫定2車線)、設計速度100km/hで整備されます。用地取得が順調に進めば、2024年度に開通する見通しです。

※ ※ ※

 圏央道の役割は、都心を通過する交通を分散されること、沿線地域間を直接つなぐこと、非常時・事故時の迂回ルートになることなど複数あります。

 現在でも概ねこれらの役割を発揮していますが、全線が開通すると環状道路としてさらに機能を果たすことが期待されます。

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