「若者よ、ローンを組め!?」 新社会人は「クルマのローン」は通るのか? 入社した人に「言いたいコト」とは

「若者よ、ローンを組め!?」

 インターネットを見たり、周囲の人に意見を聞いたりすると、「ローンは組むべきではない」という主張を持つ人も少なくありません。そうした主張の根拠となるのは、「金利がもったいない」というものです。

 実際、現金一括で購入すれば金利はかかりません。逆にいえば現金一括で購入できないクルマは買うべきではないという人も少なくありません。

 もちろん、個々人の思想の問題ですから、そうした考え自体は否定すべきものではありませんが、筆者はこの意見には必ずしも賛同しません。むしろ、若者こそローンを積極的に活用すべきだと考えています。

 現在、日本人の平均年齢は約48歳前後といわれています。新車を購入するのもおおむねこの年齢層であり、さらにいえば、自動車メディアのおもな読者層でもあります。

 40代後半から50代前半といえば、社会人として25年から30年ほど経過したタイミングです。

 一定の資産を持っている一方で、今後大幅な収入アップは見込めず、子どもの教育費用や迫りくる老後のための資産形成を考え、できる限り月々の支出を減らしたいタイミングでもあります。

 よほど余裕がある人でなければ、この年代ではクルマに掛ける費用はおさえたいという人がほとんどです。

 ましてや、ローンを組んでまで年収以上のクルマを購入しようとする人は少数派でしょう。そのため、できる限り手元の現金で購入できるクルマを選んだほうが無難です。

 つまり、新車の購入をもっとも考える年代の人は、ローンを組まないほうが経済合理性が高いといえます。

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 一方で、若者は現時点こそ多くの資産はないかもしれませんが、今後収入は上がる見込みは高いという特徴があります。そして何よりも、クルマを使って遊び倒すことができるだけの無尽蔵の体力があります。

 であるならば、ローンによって資産が形成されるまでの時間を短縮化するというのは、それはそれで合理的ではないかと思うのです。

 もちろん、これもクルマに対する強い意志と、収入アップのための絶え間ない努力、そして「度胸」があることが前提です。その場の快楽を考えてローンを組むのは決しておすすめしません。

 筆者の個人的な経験でいえば、96回ローンを組んだことによって、現金一括に比べて70万円以上の金利が発生しました。

 もし、貯金をしてから購入すれば、70万円おトクに購入できたかもしれませんが、人生とはそう単純なものではありません。

 その後の筆者は、家賃とほぼ同額のローンを支払うために、仕事に一生懸命取り組み、転職や起業をした結果、当時に比べて収入は大きくアップしました。クルマを購入したことで生まれたご縁が、仕事につながったことも一度や二度ではありません。

 もし、あのときローンを組んでいなかったら、今の自分はなかったでしょう。相応の苦労はありましたが、そういう意味で、ローンを組んだことは筆者の人生にとって大きなプラスだったと考えています。

※ ※ ※

 アジアの新興国などでは、ローンの利用者がとても多いといいます。それはつまり、将来的な収入アップや安定収入が期待できることの裏返しといえます。

「分不相応なクルマに乗るのは単なる見栄でしかない」という人がいます。もちろん、それも大事なことですが、若者の「見栄」は、「向上心」の現れでもあります。

 新社会人を迎えた若者たちが、安心してローンを組めるような社会とすることは、すべての「先輩」たちの責務といえるでしょう。

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1件のコメント

  1. それも一つの考えではあるも、カードローンを組んだ時のデメリットももっと書くべき。例えば収入が低い時点でローンを組んでしまうと、ブラック企業に入社してしまった場合に安易に会社をやめられなくなるからだ。直ぐに次の仕事が見つかれば良いが、入社してすぐに辞める人を次の会社は二つ返事で採用するだろうか。無職になり支払いの滞り(預金残高が無くなるなど)が発生した場合、個人信用情報機関という第三者機関に履歴が残る。今後のローンに影響する。破産したらカードは作れなくなる。そして破産という手段も必ず通るとは限らない。カードローンを組むには、我慢も増えるということだ。それに、カードに頼りすぎると金銭感覚が麻痺してしまう。欲しい物を我慢できなくなる。また借金をする。年金ぐらしの実家に光熱費や食費も入れない負んぶに抱っこ、クズのできあがり。収入は多くないが毎月+賞与月に実家に金を入れてる弟の気持ちとしては「カードに安易に頼るな」と(姉に)言いたい面もある。

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