実物を見ないで中古車を買っても大丈夫? プロが教える失敗しない中古車選びのコツ
半導体不足による新車の納期遅れが続いている昨今、新車の納車が待てないユーザーが中古車購入に流れており、中古車市場は活況のようです。そこで、中古車購入で失敗しないコツを販売のプロに聞いてみました。
いま中古車市場がアツい!
昨今の半導体不足などによる新車の納期遅れが続いており、改善の兆しが見られるものの、人気モデルになると納車まで1年以上かかることもあるようです。
その影響は意外なところに及んでおり、中古車市場が活況になっています。注文しても納車日が決まらない新車より、目の前に現物がある中古車にユーザーが流れるのも当然といえ、そのためオークションでも以前より高値が付いているそうです。
中古車購入の最大の魅力は、もちろん「価格」です。新車では到底手が出せない高級車も、年式が古くなればお手頃価格で購入できます。
その一方、安いということは「経年劣化」していることが関係しているわけですが、この劣化や故障が少ない良質な中古車を見つけるのは本人次第。中古車は1台ごとにコンディションが違うため、安さに釣られて程度の悪い中古車を購入してしまうリスクがあります。
とくにクルマのような精密機械のカタマリは、新車からどのように扱われていたかでコンディションにかなり差がついてくるものです。
以前は中古車販売店に出向いて現車を確認するのが定番でしたが、昨今はインターネットで検索して購入することも非常に増えており、これに伴い購入後のトラブルも多発。購入後に不具合が見つかり相談に来るケースが増加しているといわれています。
「安物買いの銭失い」にならないためにも、程度の良い中古車を選ぶためのポイントやコツなどについて、都内で国産・中古車を問わず販売している中古車店のオーナー O氏に聞いてみました。
昨今は何でもインターネットで検索・購入できる時代となり、新車もネット購入OKですし、中古車も数枚の画像とスペック(年式や走行距離などの現車の状況)で判断するケースが増えています。しかし、現車確認と信頼できるお店選びが最重要課題だとO氏はいいます。
「画像はいくらでもキレイに撮影できますし、お店の規模や実力まではサイトでは分かりにくいものです。
また最近ではオークションを利用する人も多いかと思いますが、その場合は『現状優先』。つまり整備前の状態です。
欲しい車種を探すのは当然ですが、中古車の場合は人気と走行距離、程度によって価格が設定されます。市場価格より安いということは、それなりの理由があるからなんです」
お店選びに関しては、自社できちんと整備できる(または提携している整備工場がある)かも大きなポイントになるといいます。
見積もりを依頼しても明細が出てこない、試乗を嫌がる、そもそも対応が良くないなどのお店から購入するのはやめておいたほうが賢明だとO氏はいいます。
「中古車はあくまで中古なので、新車と同様のコンディションではありません。劣化した部分や不具合の出ている箇所をしっかりメンテナンスする必要もあるので、そのぶんの予算も確保しておいてほしいです」(中古車店オーナー O氏)
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中古車選びの指標のひとつに「走行距離」があります。よく聞くのが「1年1万km以下」という数字。つまり「5年落ちなら5万km以下」ならある程度の状態がキープされていると思いがちですが、これも半分正解で半分は不正解のようです。
「同じ5年落ちでも、何もメンテナンスされていない3万kmより、定期的に整備やオイル交換された5万kmのほうがコンディションは良好な場合もあります。このあたりもしっかり説明してくれるお店かを判断してから、商談したほうが良いでしょう」
購入後はメンテナンスや点検、車検などでお世話になるケースも増えるだけに、たとえインターネット経由の通販だとしても信頼できる販売店選びが重要になってくるのは間違いなさそうです。
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