実物を見ないで中古車を買っても大丈夫? プロが教える失敗しない中古車選びのコツ
重要保安部品の作動とサビの有無、内装のチェックを忘れずに!
お店選びの次は中古車選びです。前述のように、中古車は1台ごとにコンディションが違うため、いくつもの項目を判断する必要があります。
「画像だけでなく、可能ならやはり現車をチェックしたほうが良いです。第一印象で違和感がある場合は、どこかバランスがおかしかったり不具合を隠している可能性があります。
別にメカに詳しくなくても良いので、少し離れた位置から現車を眺めてみて、なんとなくしっくりこない中古車は諦めたほうが良いでしょう」(中古車店オーナー O氏)
次にチェックしたいのがサビの有無と、「走る・曲がる・止まる」などクルマの基本的な作動を支える「重要保安部品」と呼ばれるパーツの状態です。
「外から見えなくても、ボンネットを開けてエンジンルーム内にサビがないか、サスペンションやブレーキローター、キャリパーなど足回りにもサビが出ていないかを目視で確認することも大切です。
またウインカーやテールランプなど灯火類がちゃんと作動するかの確認も、忘れずにチェックしてほしい部分です」(中古車店オーナー O氏)
もうひとつ、中古車のコンディションを判断できるのが内装の状態です。
中古車販売の場合、ボディの外側はピカピカにしやすいのですが、内装は清掃程度でほとんどそのままの状態のため、それまでの使われ方を如実に物語っているそうです。
「ボディの大きなキズは論外ですが、内装の状態で前オーナーがどのように扱っていたかが推測できます。
たとえばシートにチャイルドシートを取り付けた跡があり走行距離が短ければ遠出をしない女性オーナー、ホイールやタイヤが交換されていて走行距離が伸びている場合は走り好きだったオーナーが乗っていた可能性など、プロファイリングしてチェックしていくのは意外に有効です」(中古車店オーナー O氏)
ヘコミやキズなど外装の補修は比較的容易でかつ費用も把握しやすいのですが、内装の補修は手間と費用がかさむ場合が多いのだとか。
内装が剥がれてきている、シートの端が擦れてしまっている、変な臭いがする場合などはルームクリーニングだけでは改善しない場合もあります。
画像では分かりにくい部分だけに、シートのヘタリなども前席と後席に乗り込んで確認したほうが良いそうです。
「忘れてはいけないのが、カーナビやバックモニターなどの純正オプションの状態です。
地図データが古いのは仕方ないとしても、ちゃんと作動するか、映っているかを確認してください。
高級車の場合、純正の電装パーツはとくに高額な場合が多いので、交換しないでも済むのかは忘れずにチェックしてほしい箇所です」(中古車店オーナー O氏)
要するに、高額な電装パーツや消耗品などがまだ正常に使えるかがチェックポイント。購入したらすぐに修理&交換することになるような出費を抑えるためにも注意したい部分です。
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めでたく購入となった場合でも、中古車の場合はあともう少し確認が必要です。
重要保安部品であるATやステアリング、ブレーキやサスペンションなど足回りの不具合は、やはり乗ってみないと分からないケースも多いのです。
「ATの変速ショックが大きい場合は、重大なトラブルを抱えている可能性があります。初期不良に関しての保証は各店によって違いはありますが、たいていは納車後1か月または走行1000km以内であれば重要保安部品の修理もしてくれるはずです」(中古車店オーナー O氏)
さまざまなクルマに乗った経験がある人はともかく、初心者だと変速ショックが大きくても「こんなものかな」と納得してしまうかもしれません。
車種ならではの特徴もありますが、Dレンジに入れても何となく前に進まない(加速が悪い)、変速時にドスンと衝撃が出る、足回りから異音がする場合などは、きちんと症状を伝えて対応してもらうのが得策です。
そのためにも整備もできるお店での購入が必要になるということです。
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