安心・安全なアイテムはあとから追加できる! 最新デジタルルームミラーの威力とは
死角が大きく減ると同時に夜間に絶大な効果を実感
今回、試してみたデジタルルームミラーはケンウッドの「DRV-EM4700」で、正確にはデジタルルームミラー型ドライブレコーダーです。
ラインナップは12型液晶のDRV-EM4700と、10型液晶の「DRV-EM3700」の2タイプがあり、今回は12型で検証しました。
そして、取り付けたクルマはルノーのトールワゴン、2代目「カングー」です。カングーはすでに本国フランスで新型の3代目が販売されており、数々の安全運転支援システムが搭載されていますが2代目には搭載されおらず、デジタルルームミラーのオプション設定もありません。
さらに2代目カングーのリアゲートは横に開く観音開きで、開閉に大きな力を必要とせず、後方にスペースがあまり無くても荷物の出し入れができるなど、使い勝手は良好なのですが大きな欠点が真後ろの死角の多さです。
観音開きという構造上リアウインドウが2分割され、センター付近に幅広のピラーがあり、リアウインドウの面積も小さくなっています。
そのため純正のルームミラーも必要最低限の画角で、一般的な国産トールワゴンやミニバンと比べても、かなり死角が多い印象です。
そこで、リアゲートにカメラを取り付け、DRV-EM3700の本体を純正ルームミラーに重ねるかたちに設置。大きさ的には市販のワイドミラーと同等のイメージで、とくに気になりません。
実際に走ってみると、当然ながらリアゲートの形状に関係なくクリアな視界となりました。画質は良好かつ実像とのタイムラグはわずかです。
画角も左右にワイドとなり、真後ろだけでなく両サイドの視野も広くなって、サイドミラーによる目視だけよりも合流時はかなり安心できます。
また、夜間のドライブでは後続車のヘッドライトによる眩惑もなく、街灯の明かりだけでもかなりクリアな映像となっています。さすがに街灯もあまり無いような場所では映像は荒くなりますが、プライバシーガラス越しに目視するよりもよく見えます。
後退時はカーナビのバックカメラと併用することで上下方向の広い視界が得られ、リアカメラは本体のモニターをタッチすることで角度も調整できるので、後退時により死角を減らすことも可能です。
そして、本機のメインはドライブレコーダーでは、リアのカメラは後方用、本体右側のカメラはフロント用として機能し、フロントカメラの映像はリアルタイムにモニターに映すこともできます。
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カングーのように使い勝手の良いトールワゴンは、フル乗車や、荷物を大量に載せることも珍しくありません。そんな状況でも人の頭で後ろが見づらいこともなく、リアウインドウが隠れるほどの荷物を積んでもデジタルルームミラーなら視界は良好なままです。
同様なシステムの製品はすでに数多く販売されており、オプション設定されていないクルマでも後付けすることで、安全性が向上するのは間違いないでしょう。
これも技術の大きな進歩といえますが、過信は禁物です。とくに後退時はサイドミラーも併用しつつ後方を直接目視して、安全確認を忘れないようにしましょう。
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